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「聖子はニワトリ」「百恵は童謡」朝ドラ『ブギウギ』りつ子のモデル、淡谷のり子さんの愛ある毒舌伝説 美川憲一も秘話告白

「演歌歌手を束にして火をつけたい」と語っていたことも

「演歌歌手を束にして火をつけたい」と語っていたことも

 亡くなって四半世紀近く経つ昭和の歌姫がネット上をにぎわせている。11月1日、NHK連続テレビ小説『ブギウギ』が放送されると、淡谷のり子さん(享年92)の名がX(旧Twitter)でトレンドワードになった。

 この日放送された第23話では、菊地凛子(42才)演じる茨田りつ子の歌声がラジオから流れてくると、ヒロインのスズ子が心を震わせる様子が描かれた。レコードの歌詞カードでりつ子の顔写真を見たスズ子は、「なんや、怖い顔やな」とつぶやく──。

『ブギウギ』は、「ブギの女王」と言われた笠置シヅ子さん(享年70)の半生を題材とした物語。趣里(33才)が笠置さんをモデルにした主人公・スズ子を演じ、彼女が戦後の世の中を歌で明るく励ます歌手に成長する様子が描かれる。

 もうひとりのヒロインともいえる存在が、りつ子である。りつ子のモデルは、確かな歌唱力と憂いのある歌声で「ブルースの女王」と呼ばれた、昭和を代表する歌手の淡谷さんだ。

「淡谷さんは東洋音楽学校(現在の東京音楽大学)の声楽科を首席で卒業した逸材で、1937年、服部良一さん作曲の『別れのブルース』が大ヒットし、名実ともに人気歌手に。その後はブルースだけでなくシャンソンにも挑戦。85才になっても新曲を出すなど、生涯を歌に捧げました」(音楽ジャーナリスト)

 その歌声は、戦中戦後の日本人の心に深く刻み込まれ、彼女の功績はいまもなお褪せることはない。また、彼女がお茶の間をにぎわせたのは、歌だけではなかった。

「『超』がつくほどの毒舌家としても知られ、痛快なキャラクターも人気を博しました。芸能界のご意見番として、数多くの名言を残し、それらは『淡谷語録』として語り継がれているほどです」(前出・音楽ジャーナリスト)

 毒舌の矛先は時代の先端を走る著名人らに向けられた。たとえば希代の歌姫、美空ひばりさん(享年52)。かつて淡谷さんと親交があり、現在は音楽プロデューサーとして活動する吉川智明さんが語る。

「1948年には笠置さんのブギをマネして人気を博していた、当時11才のひばりさんを『どんなにうまく歌ってもニセモノはニセモノです』と一蹴し、その後も彼女が好んで着ていたトレードカラーの衣装を揶揄し『あの紫色の女は何よ!』と周囲に話していました」

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