『パリピ孔明』演出を務めた渋江修平氏
キャリアの始まりは「NHKの映像投稿番組」
劇伴はこれまで渋江と『武士スタント逢坂くん!』(日本テレビ)や『あせとせっけん』(MBS)などでも共にしてきた近谷直之が担当した。
「ドラマの中のBGM全体を中国系の音楽にしたいとお願いしました。孔明や劉備が出るところだけ中国音楽が流れたらギャグっぽくなってしまうので、全部を中国系で包もうと。かつ、壮大な感じ。テレビドラマってコミカルになりがちなんですけど、こういう作品だからこそ、そこからは離れたかったという思いがあって、劇伴は壮大に作ってもらいました」
本作に限らず渋江が作る映像は、独特な青みがかった色味が特徴的だ。
「青みがかった色合いはライティングによるところが大きいんですけど、一番は美術なんじゃないかという気がしています。撮影の方法というより、美術の風合いからそういう空気が出ているんじゃないかと思います。
とにかく美術の作り込みとロケ地選びにこだわります。『パリピ孔明』にかんしては小綺麗な場所は出てこなくて汚いところばかり出てくるんですけど、そういう味が欲しくて、『BBラウンジ』の休憩室にもすごい汚しが入っています。生活しているムードをできるだけ作りたくて。結果、そういう色合いになっていく感じですね」