岸田氏本人はどう考えているのか(写真/JMPA)
会計帳簿も出さずに伝聞で「1000万円未満」と言われても証拠にならない。収支を公表すべきだ。安倍派の裏金問題を告発した上脇博之・神戸学院大学教授が指摘する。
「岸田事務所の回答からは、『祝う会』の催しで集まった資金が、岸田首相の政党支部への寄附で政治資金になったことを認識しているとわかる。それはつまり、『祝う会』が政治資金パーティーであったということに他ならない。そうであればなおのこと、この『祝う会』パーティーは、岸田首相の関係団体の収支報告書に記載して報告すべきですが、別の任意団体主催の“政治資金パーティーではない催し”ということにして、収支報告を公表しなくても良い体裁にした。こんな手法がまかり通れば、収支を報告せずに裏金まで作れる闇パーティーをやりたい放題になる。岸田首相には政治資金を透明化するつもりがないという証拠です。
しかも、岸田首相の支部の政治資金収支報告書に『祝う会』の代表と記載されている伊藤氏が『自分は寄附した覚えがない』と言うなら、政治資金規正法違反の虚偽記載の疑いがある」
自民党の政治刷新本部でまず「刷新」されるべきは、岸田首相である。
※週刊ポスト2024年2月2日号