スポーツ

その打棒はとんでもない!清原和博氏が“打てる投手”として即答したガルベス 桑田真澄や斎藤雅樹どころか野手をも凌駕する驚異の本塁打率

1999年5月21日、阪神・吉田豊彦から満塁ホームランを放ったガルベス

1999年5月21日、阪神・吉田豊彦から満塁ホームランを放ったガルベス

 7月6日にBSフジで中継されたヤクルト対巨人戦(神宮球場)で、清原和博氏(元西武、巨人)が真中満氏(元ヤクルト)とともに解説を務めた。3回裏、ヤクルト・高橋奎二投手の打席中、真中氏に「清原さんの時代もジャイアンツのピッチャー、バッティング良い選手多かったですよね」と振られると、清原氏は「ガルベスなんか、とんでもないと思いますよ」と即答した。

 清原氏が巨人にFA移籍した1997年当時、斎藤雅樹や桑田真澄という打撃力のある投手もいた。その中で、なぜガルベスの名前を挙げたのか。松木安太郎研究家でライターの岡野誠氏が「清原氏がガルベスと即答した理由」を、当時のデータをもとに考察する(以下、敬称略。所属は当時)。

 * * * 
 1990年代の巨人でバッティングの良い投手といえば、斎藤雅樹や桑田真澄を思い出す人も多いだろう。高校時代から打撃の評価も高かった2人は入団後、投手から野手への転向も噂されていた。桑田は清原とPL学園の同級生で、1年生の1983年夏から5大会連続で甲子園に出場。清原の13本塁打に次ぐ歴代2位タイの6本塁打を放っている。巨人入団後も2年目に2ホーマーを記録。“打てる投手”として名を馳せていた。

 そのため、清原は桑田の名前を挙げるかと思われたが、「ガルベス」と即答した。まず、1996年入団のガルベスを含む3人の通算打撃成績を並べてみよう。

桑田真澄:890打数192安打 7本塁打 79打点 打率.216(実働20年/1986年入団)
斎藤雅樹:744打数123安打 5本塁打 57打点 打率.165(実働18年/1983年入団)
ガルベス:259打数39安打 10本塁打 30打点 打率.151(実働5年/1996年入団)
 
 打数に開きがある中で、打率トップは2割超えの桑田。投手の歴代最多本塁打の金田正一の.198、3打席連発の離れ技を演じた堀内恒夫の.172、シーズン3ホーマーを3度も記録した江川卓の.187という巨人の先輩エースたちを上回っている。1992年7月9日の中日戦(札幌)では先発の山本昌広から野手は1本もヒットを打てなかったが、桑田だけが2安打をマーク。日本一に輝いてMVPを受賞した1994年には打率.288と打撃でも貢献している。

関連記事

トピックス

2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
卓球混合団体W杯決勝・中国-日本/張本智和(ABACA PRESS/時事通信フォト)
《日中関係悪化がスポーツにも波及》中国の会場で大ブーイングを受けた卓球の張本智和選手 中国人選手に一矢報いた“鬼気迫るプレー”はなぜ実現できたのか?臨床心理士がメンタルを分析
NEWSポストセブン
数年前から表舞台に姿を現わさないことが増えた習近平・国家主席(写真/AFLO)
執拗に日本への攻撃を繰り返す中国、裏にあるのは習近平・国家主席の“焦り”か 健康不安説が指摘されるなか囁かれる「台湾有事」前倒し説
週刊ポスト
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン
パーキンソン病であることを公表した美川憲一
《美川憲一が車イスから自ら降り立ち…》12月の復帰ステージは完売、「洞不全症候群」「パーキンソン病」で活動休止中も復帰コンサートに懸ける“特別な想い”【ファンは復帰を待望】 
NEWSポストセブン
「交際関係とコーチ契約を解消する」と発表した都玲華(Getty Images)
女子ゴルフ・都玲華、30歳差コーチとの“禁断愛”に両親は複雑な思いか “さくらパパ”横峯良郎氏は「痛いほどわかる」「娘がこんなことになったらと考えると…」
週刊ポスト
話題を呼んだ「金ピカ辰己」(時事通信フォト)
《オファーが来ない…楽天・辰己涼介の厳しいFA戦線》他球団が二の足を踏む「球場外の立ち振る舞い」「海外志向」 YouTuber妻は献身サポート
NEWSポストセブン
海外セレブも愛用するアスレジャースタイル(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
「誰もが持っているものだから恥ずかしいとか思いません」日本の学生にも普及する“カタチが丸わかり”なアスレジャー オフィスでは? マナー講師が注意喚起「職種やTPOに合わせて」
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン