芸能

『海のはじまり』に「またか」の声、なぜ月9は3作連続で重く暗い物語なのか

今期の月9ドラマ『海のはじまり』(フジテレビHPより)

今期の月9ドラマ『海のはじまり』(フジテレビHPより)

 目黒蓮が主演を務める月9ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ系)。『silent』の主要スタッフが再集結し、“親子の愛”をテーマに物語が描かれる。ネット上では大きな反響を呼んでいるが、内容が「重くて暗い」という指摘も多い。月9の“重くて暗い”作品は3作連続だ。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんがその背景について解説する。

* * *
『海のはじまり』(フジテレビ系)の配信再生数が第1話・第2話ともに400万回超を記録したことが報じられました。これは月9ドラマ初であり、その他でも第3話まで3週連続でXの世界トレンド1位を記録したほか、TVerのお気に入り登録数が夏ドラマ断トツの約145万超となるなど、最大の話題作となっているのは間違いないでしょう。

 同作は、ヒット作『silent』の脚本・生方美久さん、演出・風間太樹さん、プロデュース・村瀬健さんが再集結し、主演に人気絶頂の目黒蓮さんを迎えるなど、放送前から注目を集めていました。そんなポジティブな要素が多い一方で、第1話の段階から「また重い話なのか」「暗すぎる」などと戸惑う声も目立っています。

 物語は主人公の月岡夏(目黒蓮)が7年前に別れた元恋人・南雲水季(古川琴音)の葬儀で、自分と血のつながった少女・海(泉谷星奈)の存在を知るところからスタート。元恋人が知らないところで子どもを産んで育てていたという衝撃の事実を突きつけられた夏は、さまざまな感情に襲われながらも、海や恋人・百瀬弥生(有村架純)、水季の母・南雲朱音(大竹しのぶ)と父・南雲翔平(利重剛)、元同僚・津野晴明(池松壮亮)らと向き合っていく様子が描かれています。

「さまざまな形の“親と子”のつながりを通して描く、愛の物語」と掲げられているように、同作のコンセプトはハートフルな家族の物語。しかし、第1話から水季が夏に妊娠中絶同意書への記入を促すシーンや、水季の葬儀で母・朱音がそれを夏に見せて実は産んでいたことを明かすなどのハードなシーンが続きました。

さらに第2話では弥生に妊娠中絶の過去が発覚。第3話でも不妊治療の末に水季を産んだ朱音が弥生に「子ども産んだことないでしょ?」と冷たく言い放つシーンがあり、そのたびにネット上には「重い」「暗い」「辛い」などの反応があがっています。

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン