仲睦まじい様子の渡辺夫婦(2024年9月)
「アジア人役の需要が少ないうえ、当時の真田さんは英語も日常会話がやっとの状態。小柄で体格面での不利もあり、なかなか役に恵まれませんでした。英語のレッスンとオーディションに明け暮れる日々で、40代半ばにして“下積み生活”を余儀なくされていました。同い年で親友の佐藤浩市さん(63才)に『もういいんじゃないか?』と帰国を促されたこともあったそうです。
それでもアメリカに留まり続けたのは、『ラスト サムライ』から一貫する、『誤解されがちな日本の描かれ方を自分たちの世代で終わりにしたい』という決意があったからでした」(前出・映画関係者)
やがて、映画『ウルヴァリン:SAMURAI』や『アベンジャーズ/エンドゲーム』などのメジャー作品にも出演し、日本人像を世界に発信し続けてきた真田。そして『SHOGUN 将軍』によって、彼の思いは成就されたのだった。実はこのエミー賞は当初、“真田VS渡辺”という構図が予想されていたという。
「渡辺さんが主演するドラマ『TOKYO VICE』のシーズン2がノミネートされるとみられていて、“日本人対決が実現か”という声もありました。しかし、蓋を開けてみれば『TOKYO VICE』はノミネートすらされませんでした。
近年、真田さんは渡辺さんよりも精力的にハリウッド作品に出演していて、その中で、今回の受賞となった。過去、アカデミー賞が手に届くところまでいった渡辺さんですが、いまでは真田さんを追いかける立場になっていますね」(芸能関係者)
今回、多くの俳優陣が真田の快挙に祝福のメッセージを寄せたが、渡辺は沈黙を貫く。同じ日本人のハリウッド俳優として、複雑な心情があるのかもしれない。
※女性セブン2024年10月10日号