“飛ばし屋あいちゃん”の異名も
国内女子ゴルフの下部ツアー(ステップアップ・ツアー第16戦)の「SkyレディスABC杯」で、同ツアー史上7人目のアマチュア優勝を飾った16歳の後藤あい。神戸出身の現役高校生(松蔭高等学校2年)で、魅力はその「飛距離」だ。ツアー関係者が言う。
「レギュラーツアーのデビューは徳島で行なわれた5月の『リゾートトラスト レディス』。デビュー2試合目となる地元・神戸で開催された6月の『宮里藍 サントリーレディス』で初の予選突破を果たし、同大会のドライビングディスタンスは4日間平均で258ヤードを記録した。工藤遥加、神谷そら、穴井詩に続く出場選手中4位の数字で、注目を集めました。ツアーを代表する飛ばし屋たちに一歩も引けを取らない飛距離を見せつけた。
7月の『ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ』では、ドライビングディスタンス計測ホールで4日間平均323ヤードを記録し、アマながら1位に輝いた。9月の『住友生命Vitalityレディス 東海クラシック』では、大会期間中に開催された恒例の“ドライビング女王コンテスト”で277.8ヤードを飛ばし、今シーズン(10月19日現在)のレギュラーツアーのドラコン1位の神谷そら、2位の穴井詩、3位の小林夢果、4位の入谷響を抑えてアマで初めて女王の座に就いています」
プロの間ですでに“飛ばし屋あいちゃん”として認知されているという。
「優勝した下部ツアーの試合では、同伴競技者をドライバーで50ヤード近く置いていく圧倒的な飛距離で3日目にトップに立つと、そのまま強いゴルフで最終日を逃げ切った」(前出・ツアー関係者)
現在、通っている松陰高は「歴史ある地元でも有名な“お嬢さま学校”(現在は共学)」(同前)だというが、高校にゴルフ部はなく、小学5年生の頃から穴井詩が指導を受ける石井雄二コーチに師事。「ライバルは穴井選手」公言しているという。ゴルフ担当記者が言う。
「石井コーチは江連忠の門下生で、上田桃子を指導していた時期もある。青木翔コーチが校長を務める六甲国際ゴルフ場のゴルフアカデミーのチーフアドバイザーもしています。後藤は全日制普通科に通うため、平日の練習時間は1時間と決められている。基本に忠実なスイングを目指すことで、結果的に飛ばしを身に着けた。後藤は飛距離にこだわっていないというが、身長167センチ、62キロの恵まれた体格に加え、基本に忠実でしなやかにして力強いスイングからビッグドライブを繰り出します。
来年は受験資格が得られる高校3年となる。プロテストに挑戦するわけですが、それまでは推薦などでレギュラーツアーに出場する。仮に優勝すれば特例で認められるプロ宣言によってツアー参加する決意だといいます」
