高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)

高市早苗総理の”台湾有事発言”をめぐり、日中関係が冷え込んでいる(時事通信フォト)

 幸いにして日本にはまだカードがある。技術者やその後進たちが育て上げたフォトレジスト(化学薬剤)、CMOSイメージセンサー(半導体デバイス)、ファインセラミックス(高性能セラミック材料)を始め半導体関連など最たるものだ。精密工作機械もそうだ。これらを中国は必要としているし実際に使っている。

 そして大きく、強く、狡猾で、ときに懐の大きい態度で接して来る中国に対する「彼らの欲する」カードを増やすことも大事だろう。アニメやゲーム、コミックなどの日本発のコンテンツも、それを欲する中国国民に対する揺さぶりに使える。中国もまたその怖さをわかっているからつまらない嫌がらせをするわけだ。

 そもそも中国を輸入相手国1位にしているのは私たちの国、日本国それ自体だ。繰り返すが、中国依存も元はと言えば日本が選んだ道だった。過度の信用も依存もしてはならなかった。

 この轍を再び踏まないためにも、さらなる依存による隷属化を防ぐためにも、こうした先達の悔恨を聞くこともまた必要に思うし、イデオロギー対立でない、日本人一丸となっての対中国との「この先」をよりしたたかにに考えるべきと思う。

●日野百草(ひの・ひゃくそう)/出版社勤務を経て、内外の社会問題や社会倫理、近現代史や現代文化のルポルタージュやコラム、文芸評伝を執筆。日本ペンクラブ広報委員会委員、芸術修士(MFA)。

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