自身の考えを赤裸々に語る岩屋氏
川中:しかし、高市首相は台湾有事を念頭におき、「戦艦を使って武力の行使を伴うのであれば、どう考えても存立危機事態になりうる」と発言しましたよね。
岩屋:高市首相の真意はもちろん、そこにはなかったと思いますよ。ただ、答弁準備には不十分な点があったののではないかと思います。誤解されても仕方がない表現になってしまったことが、さまざまな波紋を生んでいる状況ですね。
だから首相は、発言の真意を説明したほうがいいでしょうね。「存立危機事態についての日本の基本姿勢は、あくまでもそのときの個別具体的な状況に即して判断する。この考えに変わりはない」と丁寧に説明して中国の“誤解”を解き、関係改善を図ることが大切だと思います。
川中:首相は発言を撤回すべきではないでしょうか。中国側は高市首相を名指しで批判するなど「発言撤回するまで許さない」という姿勢をとっています。
岩屋:いやしくも内閣総理大臣の国会答弁なので、軽々に撤回はできないと思います。だから首相はその後「そういう意味で言ったのではない」「日本の基本方針に変わりはない」という主旨の追加答弁を繰り返していると思います。決して感情的にならずに、冷静沈着に対応しつつ、戦略的互恵関係のもとに安定的な日中関係を管理していくことが大事ですね。
