こちらは2025年12月13日の事始めの様子。司組長を出迎えるにあたり指示を出していた竹内若頭(以下、肩書は当時)
課題は「総本部奪還」 移転説も
抗争終結宣言以降、神戸山口組は水面下で活動を続けていたようだ。だが、今回のように組織による表立った活動を見せたことで警察はこれからも強い警戒を続けるとみられる。前出・実話誌記者はこう指摘する。
「六代目側の抗争終結宣言以降、警察は“反六代目”の組幹部に水面下で接触を図っています。そこで『“反六代目”側も抗争終結の宣言を出す“か”一方の組織が解散する“のどちらかをしないと抗争終結したとは見なさない』という警察側の意志を伝えたともっぱらです。
これまで“反六代目”側から抗争終結宣言は出ていませんし、今回改めて組織の継続意志とも取れる組織指針も出した。抗争事件こそ起きていませんが、警察は年明け以降も特定抗争指定を続けていくでしょう」
この発言にため息をつくのが六代目山口組傘下組織幹部だ。
「特定抗争が解除されない限り、六代目山口組は総本部に戻ることができない。組員にとって総本部は“山口組の象徴”ともいえる存在で、直参組長から下の組員まで当番で汗水流した思い出深い場所。宣言があった直後には、組織内で総本部改修の話も出て期待の声も上がっていただけに、さらに特定抗争解除に時間がかかるとなると士気に影響を及ぼしかねない。
なかには『総本部を移転すべきでは』という話もあるようだが、総本部を置く場所次第では、さらに組織が割れる可能性もゼロではない。山口組に限らずどこの組織も組員数を減らしている。“暴力団全体”という大局観を持って行動する必要があると思う」
真の抗争終結までまだ時間はかかるようだ。
