小林ひとみ
「知人から誘われ、お酒好きというのもあるし六本木のクラブのホステスを始めるようになりました。その後、2008年から銀座のクラブの雇われママになり、2009年にはいろんな方の出資と自身も出資する形で、初めてオーナーママとして『HITOMI.K』という店を開店したんです。
お酒は好きだけど毎日が二日酔いで、体力的に厳しかった。その時によく『がんばれ〜負けんな〜力の限り生きてやれ〜』って歌ってましたよ。すると店の女の子たちが『オーっ』て掛け声してくれて」
バーのママでも色恋は「芽生えなかった」
雇われママとして店を切り盛りするのも大変だが、オーナーママにのしかかる責任の重さは計り知れないものだろう。経営の苦労や銀座の夜には欠かせない色恋についても聞いた。
「お店によっては、お客様を掴むために夜のお相手を積極的にさせるなどの風習があると聞くこともありますが、私は断じてそういうことをさせませんでした。
私の店のお客様は『下ネタを話すとママに怒られる』って嗜みのあった方ばかりでしたし、私を口説こうなんて人もゼロ。そうさせない雰囲気を醸し出していましたから」
ただもちろん、銀座の店は男女の飲みの場でもあるゆえ、個人間で想いが芽生えることもあるだろう。
「大人の男女ですからね。そこまで口出すことはありませんでしたけど、とにかく営業とか売り上げのためのそういう行いだけはやめなさいと口を酸っぱく言ってきました。
私に恋が芽生えたかどうかって? いっさいありません(笑)。体力的な疲れはあったけど、精神的に誰かに頼りたいとか、恋愛にすがりたいなどの想いは本当になかったんです」
そんな小林さんも、数年前に長らく一緒に住んでいた実母の介護や看取りも経た。別居していた元夫が亡くなったことも、昨年、風の噂で聞いたという。
