核保有・共有に言及した主な政治家
【国際世論】米国から“敵国”に認定されるリスク
石破茂・前首相は官邸幹部の核保有発言について「核を持つことの安全保障上の意味は否定しない」としつつも、こう指摘した。
「わが国が核を持てばNPT(核兵器不拡散条約)やIAEA(国際原子力機関)から出ていかなければならなくなる。日本のエネルギーを支えている原子力政策が成り立たなくなる」
国連が中心となって推進するNPTは米英露仏中の5か国だけにしか核保有を認めていない。他に核保有を宣言しているインド、パキスタン、北朝鮮、核開発疑惑があるイランなどはNPTに加盟していない。
日本は1970年にNPTに「非核保有国」として加盟(批准書寄託は76年)し、米英露仏中にカナダ、オーストラリアなどを加えた15か国と「平和利用」を目的に2国間の原子力協力協定を結んでウランを輸入、使用済み核燃料の保管を頼っている。
前出の佐藤氏も、「NPTに加盟している日本は基本的に核保有できない。NPTから脱退すれば可能だが、その場合、原発に必要なウランの供給を受けられなくなる可能性が高い」と指摘する。
米国はイランや北朝鮮を「ならず者国家」と呼び、「テロリスト国家」に認定して批判してきた。日本がNPTから脱退して核の自主開発に乗り出せば、「ならず者国家」と見られる危険がある。
例外はインドだ。インドはNPT非加盟で「核保有国」(5か国)とは公式に認められていないが、2005年に米国と民生分野での原子力協力協定を締結、その後、日本など他のNPT加盟国とも次々に協定を締結して事実上、核保有を黙認されている。
