国内

東日本大震災から1年後も継続中の企業の「復興支援」リスト

 震災直後から多くの企業が義捐金を拠出し、また自社製品を提供するなどの行動をした。これもまた日本の底力であったが、1年経っても声高に伝えられることこそないものの、今なお数多企業が物心両面の“支援”を続けている。以下、業種、企業名と復興支援策の具体的内容である。

●商社
伊藤忠商事:株主への書類電子化による節約額の倍額の寄付で子ども文庫への助成
三井物産:木造仮設図書館を建設したほか、気仙沼水産加工団地の建設推進を支援
三菱商事:電気自動車・海上給油船の貸与。移動美容室寄贈のほか奨学金創設も

●金融&保険
三井住友銀行:給与天引きによる支援募金創設のほか、がれき除去や雑草刈り活動も
三菱UFJフィナンシャルグループ:傘下企業では飯舘村の小中学生へデジカメ寄贈、給与天引き募金も継続
損保ジャパン:釜石で親子のストレス緩和を目的とする「人形劇による心のケア」活動

●運輸
ヤマトホールディングス:電話オペレーター育成施設の開設および雇用創出。自家用バスなどによる社員ボランティア活動の継続。宅急便1つにつき10円の寄付など
全日本空輸:東北海岸林再生プロジェクト支援、下草刈りなどのボランティア活動

●情報通信
ソフトバンク:利用者と同社から毎月10円ずつを寄付する活動のほか、特別支援学校10校に障がい児の学習支援用iPadを貸与するなどの支援も継続中
日本テレビ:アナウンサー・キャスターによる絵本読み聞かせ活動を実施中
フジテレビ:アナウンサーによる朗読会・食育イベントの実施など、心のケアに重点

●食料&飲料
味の素:仮設住宅にて地元食材を使った調理会&健康・栄養セミナー実施
ハウスウェルネスフーズ:タンパク質、ビタミン不足解消のための「強化米」を寄贈
アサヒグループホールディングス:飲料製品1本につき1円を被災地域に寄付。五輪応援商品も予定
キリンホールディングス:元日本代表選手などによる小学生対象の巡回サッカー教室を開催
サントリーホールディングス:被災地の漁業復興費用計40億円を拠出予定。水産学校奨学金も予定
日本コカ・コーラ:公立小・中学校の復興に15億円を拠出。太陽光発電などの設置費用助成

●メーカー(化学)
花王:地元新聞社が企画した被災県に花を咲かせる運動に売上金を寄付
資生堂:美容部員による現地での化粧サービス。コミュニティーFMへの支援
富士フイルム:写真洗浄ボランティアを企画。今後は持ち主に戻す活動をサポート

●メーカー(電気)
シャープ:社員が講師として被災地の小学校を訪問し、環境教育活動などを実施
パナソニック:小中学校で運動会支援。ゴルフイベントの入場料収益金の寄付など
三菱電機:震災遺児支援のため社内マッチング制度による寄付を3年間継続

●メーカー(その他)
帝人:トレーラーハウス3台、蓄熱保温性に優れたカーテンの寄贈ほか
東レ:材料の安定供給で復興支援。元日本代表によるバレーボール教室開催
ブリヂストン:2012年2~12月も月平均で約40人の社員ボランティアを派遣する予定
三菱マテリアル:社員ボランティアへの支援。12年12月まで約300人が継続で活動
JXホールディングス:社員ボランティアは3月に第13回を予定。児童養護施設に童話寄付

●自動車
トヨタ自動車:雇用・ものづくりの拠点となる訓練校「トヨタ東日本学園」を新設予定
日産自動車:移動式美容室、移動式図書館のベースとなる車両の提供
ホンダ:ガス発電・給湯ユニットの寄贈。高齢者向け歩行サポート機器の提供も

※被災地での取材、報道等をもとに復興支援のアンケート調査を実施、70社以上から回答を得た。震災直後の経済支援、ボランティア派遣のみならず、現在も積極的な支援を継続する企業を記載した。

※週刊ポスト2012年3月9日号

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン