国内

石原知事 橋下市長とは新党作るが小沢氏とは“死んでも嫌”

 これまで政局の度に、閉塞状況打破の突破口として待望されてきた石原新党が、民主・自民の低迷と橋下徹大阪市長の台頭によって、昨年来、再び注目を集めている。4月12日に石原慎太郎都知事が「一回仕切り直す。白紙に戻す」と発言したことによって、いったんは立ち消えになった感がある新党構想だが、実際には水面下で着実に進行していたようだ。

「新党として橋下さん(の大阪維新の会)と合流するでしょう」「日本中に火を付けて廻りたい」。主役交代の予感漂う政界激変の焦点・石原都知事が「新党」と「橋下徹」について、語った。

 * * *
――尖閣購入をきっかけに、石原知事への国政復帰期待が高まっているようです。

石原:尖閣諸島の問題だけでなく、とにかく国会が滅茶苦茶になっている。この状況をどうにかしなくてはいけない。私自身がどうこうという以前に、新しい人材に活躍してもらわなくてはいけない。

 今、「かけはし塾」(たちあがれ日本の党員向け政治塾)にも関わっていますが、ここにはすでに優秀な人材が結集しています。何人か社会的な地位も実績もある人間たちが、打って出る機会を待ちうけている。数の上でも随分なものになるんじゃないですか。こういう人たちと共に、政治のヌーベルバーグ(新しい波)を起こしたいとは思う。

――そうなると、核となるのはやはり、「石原新党」でしょうか?

石原:そりゃあ、新党になるでしょう。いずれは大阪と一緒になってね。名古屋はどうも小沢一郎と繋がっているようだから、そうなるとね。亀井静香とは昔からの仲間だから、当然一緒にやりますよ。しかし、小沢と私を一緒にしようとしているのは、迷惑千万だね。これは死んでも嫌だ! 一緒に手を組むことは絶対にないと言っているんですよ。

――橋下徹大阪市長は大丈夫なのですか?

石原:彼は大丈夫ですよ。今も命懸けの大変な仕事をしています。

――たちあがれ日本の園田幹事長が、すでに新党の綱領を作成中という話を聞きました。

石原:綱領というかね、日本国憲法なんかは頭から否定して破棄したほうがいい。これは非常に重要な点で、その時の総理大臣が、「日本国憲法は、占領軍に押しつけられたもので、無効である」と宣言すればいい。世界中を見ても、占領下に押しつけられた憲法を未だ頂いているなどという異常な国は日本だけですよ。改正となると、様々な手続きを踏まなければいけないので、改正ではなく、ただ破棄すればいい。政権が憲法を破棄することを妨げる法律はどこにもないのだから。

――新党綱領には核武装の文言が入っているという情報もあります。

石原:そういう議論も出てくるでしょうし、しないといけません。核は「それを持てる」という能力だけで力となります。国際的な場では、これがないと相手にされません。例えば、ミャンマーと北朝鮮を見てください。ミャンマーに対しては、アメリカを始め、世界各国が強硬な態度をとっていますが、北朝鮮にはそうではない。弱腰です。核のカードがあるからです。

 アメリカだって、オバマ大統領が核を廃絶すると宣言した2か月後に、新型核兵器の実験を行ないました。日本も保有しないまでも、核開発・研究を続けて、いつでも核を持てるようにシミュレーションしておけばいいのです。それが国を守るということです。

※SAPIO2012年6月27日号

関連記事

トピックス

19歳の時に性別適合手術を受けたタレント・はるな愛(時事通信フォト)
《私たちは女じゃない》性別適合手術から35年のタレント・はるな愛、親には“相談しない”⋯初めての術例に挑む執刀医に体を託して切り拓いた人生
NEWSポストセブン
ガールズメッセ2025」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
佳子さまの「清楚すぎる水玉ワンピース」から見える“紀子さまとの絆”  ロングワンピースもVネックの半袖タイプもドット柄で「よく似合う」の声続々
週刊ポスト
永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン
多くの外国人観光客などが渋谷のハロウィンを楽しんだ
《渋谷ハロウィン2025》「大麻の匂いがして……」土砂降り&厳戒態勢で“地下”や“クラブ”がホットスポット化、大通りは“ボヤ騒ぎ”で一時騒然
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左・共同通信)
《熊による本格的な人間領域への侵攻》「人間をナメ切っている」“アーバン熊2.0”が「住宅街は安全でエサ(人間)がいっぱい」と知ってしまったワケ 
声優高槻かなこ。舞台や歌唱、配信など多岐にわたる活躍を見せる
【独占告白】声優・高槻かなこが語る「インド人との国際結婚」の真相 SNS上での「デマ情報拡散」や見知らぬ“足跡”に恐怖
NEWSポストセブン
人気キャラが出現するなど盛り上がりを見せたが、消防車が出動の場面も
渋谷のクラブで「いつでも女の子に(クスリ)混ぜますよ」と…警察の本気警備に“センター街離れ”で路上からクラブへ《渋谷ハロウィン2025ルポ》
NEWSポストセブン
クマによる被害
「走って逃げたら追い越され、正面から顔を…」「頭の肉が裂け頭蓋骨が見えた」北秋田市でクマに襲われた男性(68)が明かした被害の一部始終《考え方を変えないと被害は増える》
NEWSポストセブン
園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン
真美子さんが完走した「母としてのシーズン」
《真美子さんの献身》「愛車で大谷翔平を送迎」奥様会でもお酒を断り…愛娘の子育てと夫のサポートを完遂した「母としての配慮」
NEWSポストセブン