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WANDSからボーカロイドまで カラオケランキング20年の歩み

カラオケJOYSOUND、 1992年と2012年ランキング比較

 仕事関係の飲み会やパーティが多くなるこの季節。2次会でちょっとカラオケへ、なんていう機会も多くなるのでは。もし、選曲に迷ったら、今年、最も歌われた楽曲ランキングの中からチョイスするのもいいだろう。では、どんな楽曲がランクインしているのか、このほど発表されたカラオケJOYSOUNDの2012年年間ランキングを見てみよう。
 
 楽曲ランキングでは、ゴールデンボンバーの『女々しくて』が下半期に勢いを増したが、その猛追を抑えて首位を守ったのはAKB48の『ヘビーローテーション』。2年連続の首位となった。
 
 トップ10で新たな顔ぶれとして目立ったのが、ボーカロイド楽曲。3位にWhiteFlame feat.初音ミク『千本桜』、9位にハチ feat.初音ミク、GUMI『マトリョシカ』がランクインしている。カラオケJOYSOUNDでは、2007年からカラオケでは初となるボーカロイド楽曲の配信をスタートしており、現在では2500曲のラインナップを誇るというから、近年の隆盛ぶりがわかる。
 
 一方アーティストランキングでは、AKB48が首位を獲得。昨年に引き続き、楽曲ランキングとの2冠を達成している。2位はEXILE、3位は嵐で、トップ3の顔ぶれは昨年とまったく変わっていない。

 さて、今回発表されたのは2012年のものだが、ランキングは同社が通信カラオケをスタートした20年前から、毎年公表されている。カラオケJOYSOUND を提供するエクシング編成制作部編成グループ長の鈴木卓弥氏に、これまでの傾向を振り返ってもらった。

「20年前の1992年に首位を獲得したのは、中山美穂&WANDS『世界中の誰よりきっと』。2位がT-BOLAN『Bye For Now』。WANDSは5位、T-BOLANは9位にもランクインしています。WANDS、T-BOLANは所属事務所が同じビーインググループで、当時はビーイングブームといわれるほど、急激に人気を集めましたね」

 続く1993年から1994年は、ドラマの主題歌やCM曲が勢いを増した。たとえば、1993年の首位はTBS系ドラマ『誰にも言えない』の主題歌として提供された松任谷由実『真夏の夜の夢』。続く2位はフジTV系ドラマ『悪魔のKISS』の主題歌であるサザンオールスターズ『エロティカ・セブン』だった。
 
 1995年からは、小室哲哉氏率いる小室ファミリーの活躍が目立った。TRF『Overnight Sensation~時代はあなたに委ねてる~』が9位に入ったが、翌1996年は、華原朋美『I’m proud』が首位を獲得したのをはじめ、トップ10のうち5曲を小室ファミリーが占めている。

 一方、直近5年ほどに目を転じると、また別の特徴が見えてくる。それまでの年間ランキングでは、毎年、大幅に楽曲が入れ替わってきたが、2008年以降は、上位を定番曲が占めるようになっている。2008年の首位はGReeeeN『キセキ』で、2位は高橋洋子『残酷な天使のテーゼ』だが、これは2009年も同じ。さらに2010年は首位と2位が入れ替わっただけで、それ以降もこの2曲はトップ10にランクインし続けている。

 ランキングの移り変わりとともに、カラオケの楽しみ方も変わりつつある。現在、通信カラオケは、エクシングのカラオケJOYSOUNDと第一興商のDAMが市場を二分する形になっている。両社ともリピーターを増やすため、さまざまなサービスを展開中だ。

 例えば、自分の歌う姿を撮影してWEB上に公開できる、カラオケJOYSOUNDの「うたスキ動画」機能は、およそ800万の登録数を有する人気サービス。一方のDAMも、会員登録したユーザーが動画撮影や録音、採点などの機能を利用できる「DAM★とも」で対抗している。

 両社ともPCやスマホとの連携サービスにも力を入れており、カラオケの楽しみ方も今後さらに変わっていきそうだ。

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