ライフ

年末年始に多発するノロウイルス食中毒 予防法を専門家指南

 ノロウイルス食中毒予防強化期間が始まっている。食中毒なら蒸し暑い時期のもののような気がするが、患者数を調べると平成24年にもっとも増加したのは12月の7981人、次いで11月の2897人、3番目は1月で2819人と忘年会や新年会など会食の機会が多い時期に集中していた(厚生労働省調べ)。原因物質をみるとウイルス由来が大きな割合を占める時期と重なっており、予防強化月間が11月から1月に設定されている理由がわかる。

 毎年、各地でノロウイルスの集団感染が発生し、老人施設などでは死亡者が出たと報じられるなど、その流行が気になる季節がやってきた。ノロウイルスに感染すると、激しい腹痛や嘔吐・下痢に見舞われ、脱水や嘔吐物の誤嚥による肺炎など、深刻な症状に至ることもある。今やインフルエンザと並ぶ冬の驚異――ノロウイルスの最新対策をリサーチした。

「ノロウイルスは非常に小さいのでマスクで完全に防御できないこともあります。手や体に付着したウイルスを体内に入れないよう防ぐことが最大の防御です。今のところノロウイルスには、インフルエンザのようにワクチンや特効薬がなく、感染したら症状が落ち着くのを待つしかありません」

 こう語るのは、ノロウイルスなどの感染症に詳しい東京医科大学・微生物学講座主任教授の松本哲哉さんだ。恐怖のノロウイルスだが、最近新たな研究結果が発表され、注目を集めている。

 11月5日に開催された森永乳業の最新研究報告によると、なんと母乳に含まれるたんぱく質「ラクトフェリン」に、ノロウイルスを抑制する働きがあるという。研究を手がけた森永乳業・食品基盤研究所の山内恒治さんによると、

「『ラクトフェリン』配合食品を継続して摂った人は、ノロウイルスへ感染の割合が低いという結果が出ました。『ラクトフェリン』は、母乳の中でもとくに初乳に多く含まれるたんぱく質。生後間もない赤ちゃんを感染症から守るため、免疫力調整機能や抗菌・抗ウイルス作用があり、ノロウイルスをはじめさまざまな感染症予防への期待が高まっています」(山内さん)

 森永乳業の調査結果によると、「ラクトフェリン」100mg配合のミルクやヨーグルトをほぼ毎日摂った人は、週1回の人のノロウイルス感染の割合が7.1%(感染確定・感染の疑いを含む)だったのに比べ、わずか0.6%にとどまっていた。

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
横山剣(右)と岩崎宏美の「昭和歌謡イイネ!」対談
【横山剣「昭和歌謡イイネ!」対談】岩崎宏美が語る『スター誕生!』秘話 毎週500人が参加したオーディション、トレードマークの「おかっぱ」を生んだディレクターの“暴言”
週刊ポスト
お笑いコンビ「ガッポリ建設」の室田稔さん
《ガッポリ建設クズ芸人・小堀敏夫の相方、室田稔がケーブルテレビ局から独立》4月末から「ワハハ本舗」内で自身の会社を起業、前職では20年赤字だった会社を初の黒字に
NEWSポストセブン
”乱闘騒ぎ”に巻き込まれたアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー)」(取材者提供)
《現場に現れた“謎のパーカー集団”》『≠ME』イベントの“暴力沙汰”をファンが目撃「計画的で、手慣れた様子」「抽選箱を地面に叩きつけ…」トラブル一部始終
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン
「オネエキャラ」ならぬ「ユニセックスキャラ」という新境地を切り開いたGENKING.(40)
《「やーよ!」のブレイクから10年》「性転換手術すると出演枠を全部失いますよ」 GENKING.(40)が“身体も戸籍も女性になった現在” と“葛藤した過去”「私、ユニセックスじゃないのに」
NEWSポストセブン
「ガッポリ建設」のトレードマークは工事用ヘルメットにランニング姿
《嘘、借金、遅刻、ギャンブル、事務所解雇》クズ芸人・小堀敏夫を28年間許し続ける相方・室田稔が明かした本心「あんな人でも役に立てた」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《真美子さんの献身》大谷翔平が「産休2日」で電撃復帰&“パパ初ホームラン”を決めた理由 「MLBの顔」として示した“自覚”
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《ラジオ生出演で今後は?》永野芽郁が不倫報道を「誤解」と説明も「ピュア」「透明感」とは真逆のスキャンダルに、臨床心理士が指摘する「ベッキーのケース」
NEWSポストセブン
渡邊渚さんの最新インタビュー
元フジテレビアナ・渡邊渚さん最新インタビュー 激動の日々を乗り越えて「少し落ち着いてきました」、連載エッセイも再開予定で「女性ファンが増えたことが嬉しい」
週刊ポスト