ビジネス

ヤマハ発動機は「新3輪」でバイク離れに歯止めかけられるか

元AKB48の大島優子さんもヤマハ発動機の新型3輪バイクに驚き

 中高年ライダーの復活や、ガソリン高により省エネ性が見直されるなど“追い風”を受けるオートバイ業界。日本自動車工業会が発表した5月の二輪車生産台数も、9か月連続で前年実績を上回るなど好調をキープしている。

 とはいえ、国内の市場規模は年間40万台そこそこ。1980年代に300万台を超えていたことを考えると、「バイク離れ」の深刻度合いはクルマの比ではない。

 バイク需要はなぜここまで落ち込んでしまったのか。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏がいう。

「日本では高校生の利用を禁止する運動が起こるなど、安全性やマナーの観点から敬遠され続けたため、二輪車メーカーは国内市場を半ば諦めて新興国で“安物勝負”するばかり。バイクに乗る楽しみを提供して付加価値を高めるような新型車も、いつしか開発されなくなってしまいました」

 そこで、原点に立ちかえって魅力あるバイクづくりにチャレンジしているのが二輪車大手のヤマハ発動機である。

 これまでも電動アシスト付自転車の『PASS』で一世を風靡したり、最近ではレンタルクルーザーなどのマリン事業が収益力を高めたりと幅広い分野で活躍しているものの、要のバイク事業が低調続きで、会社全体の足を引っ張っている。

 そんな伸び悩むバイク事業で、同社が「起死回生の商品」と期待を寄せるのが、9月10日に発売する125ccの三輪バイク『TRICITY(トリシティ)』(税抜き33万円)だ。いまどきトライクと呼ばれる三輪タイプは珍しくないが、トリシティは前輪が2輪という“逆トライク”。固定観念を打ち砕いた形が驚きを与える。

「トリシティの開発は<新しいカテゴリーを作る>意気込みで、プロジェクトメンバーもさまざまな事業分野の若手を集めました。レース車両ばかり開発してきた社員や、産業用ロボット、船外機に携わってきた社員など……。そうした若手社員の斬新な提案から、新しいモビリティの世界ができあがりました」(ヤマハ発動機の広報担当者)

 肝心の乗り心地はというと、前評判は上々だ。

「バイクの前輪は1輪だといろんな道路状況の変化に対応しなければならないし、舵角も常に変わるので操縦を誤れば滑ったり転倒したりする危険もあるが、トリシティは2輪なので安定感がある。また、意外にも小回りが利いてスムーズな方向転換ができた」(試乗会に参加したモータージャーナリスト)

関連キーワード

関連記事

トピックス

CM露出ランキングで初の1位に輝いた今田美桜(時事通信フォト)
《企業の資料を読み込んで現場に…》今田美桜が綾瀬はるかを抑えて2025年「CM露出タレントランキング」1位に輝いた理由
NEWSポストセブン
亡くなったテスタドさん。現場には花が手向けられていた(本人SNSより)
《足立区11人死傷》「2~3年前にSUVでブロック塀に衝突」証言も…容疑者はなぜ免許を持っていた? 弁護士が解説する「『運転できる能力』と『刑事責任能力』は別物」
NEWSポストセブン
アスレジャー姿で飛行機に乗る際に咎められたそう(サラ・ブレイク・チークさんのXより)
《大きな胸でアスレジャーは禁止なの?》モデルも苦言…飛行機内での“不適切な服装”めぐり物議、米・運輸長官がドレスコードに注意喚起「パジャマの着用はやめないか」
NEWSポストセブン
(左から)小林夢果、川崎春花、阿部未悠(時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫の余波》女子ゴルフ「シード権」の顔ぶれが激変も川崎春花がシード落ち…ベテランプロは「この1年は禊ということになるのでしょう」
NEWSポストセブン
吉野家が異物混入を認め謝罪した(時事通信、右は吉野家提供)
《吉野家で異物混入》黄ばんだ“謎の白い物体”が湯呑みに付着、店員からは「湯呑みを取り上げられて…」運営元は事実を認めて「現物残っておらず原因特定に至らない」「衛生管理の徹底を実施する」と回答
NEWSポストセブン
小磯の鼻を散策された上皇ご夫妻(2025年10月。読者提供)
美智子さまの大腿骨手術を担当した医師が収賄容疑で逮捕 家のローンは返済中、子供たちは私大医学部へ進学、それでもお金に困っている様子はなく…名医の隠された素顔
女性セブン
英放送局・BBCのスポーツキャスターであるエマ・ルイーズ・ジョーンズ(Instagramより)
《英・BBCキャスターの“穴のあいた恥ずかしい服”投稿》それでも「セクハラに毅然とした態度」で確固たる地位築く
NEWSポストセブン
北朝鮮の金正恩総書記(右)の後継候補とされる娘のジュエ氏(写真/朝鮮通信=時事)
北朝鮮・金正恩氏の後継候補である娘・ジュエ氏、漢字表記「主愛」が改名されている可能性を専門家が指摘 “革命の血統”の後継者として与えられる可能性が高い文字とは
週刊ポスト
箱わなによるクマ捕獲をためらうエリアも(時事通信フォト)
「箱わなで無差別に獲るなんて、クマの命を尊重しないやり方」北海道・知床で唱えられる“クマ保護”の主張 町によって価値観の違いも【揺れる現場ルポ】
週刊ポスト
火災発生後、室内から見たリアルな状況(FBより)
《やっと授かった乳児も犠牲に…》「“家”という名の煉獄に閉じ込められた」九死に一生を得た住民が回想する、絶望の光景【香港マンション火災】
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン