そのなかで、結婚、出産を経て、34歳になった今、20代の頃とは違う顔を見せて女子アナもいる。日本テレビで、月曜から木曜まで『news every.』の16時台のキャスターを務めている鈴江奈々アナだ。
学生時代にミス慶應に輝いた彼女は、入社後に『スポーツうるぐす』などを担当。2007年には、葉山エレーヌアナや夏目三久アナとともに女子アナユニット『go!go!ガールズ』を組み、歌手デビューを果たし、写真集も発売したアイドルアナだった。
一時期、日テレのアナウンサーが大量に退職したこともあり、鈴江アナは『NEWS ZERO』や『真相報道 バンキシャ!』を担当。2008年に結婚し、2013年に男児を出産。そのまま育児休暇に入ったことで、2つの番組を離れた。日テレ関係者が話す。
「他局だと、そのままアナウンサーとしてフェイドアウトしてしまうパターンも考えられますが、鈴江アナは実力が評価され、今度は『news every.』を任されました。日テレの場合、鈴江アナの前後の世代がゴソッと抜けていたり、産休に入っていたりする関係もありました。
同番組が放映される平日の16時台は、主婦が主な視聴者層となっているのも大きい。鈴江アナが視聴者層と同世代であることもポイントでしょう。実際、同時間帯の報道番組のなかで、視聴率は断トツに良いですね。ほとんどの日で、倍以上の差をつけています。
鈴江アナは、これまでの女子アナと違い、結婚、産休を経験し、30代になってもアナウンサーとして生き残れる見本になっている。若い頃にさまざまな経験をし、現場に出て取材した成果が今、現われているのではないでしょうか。そういう意味では、バラエティ番組ばかりでなく、局の事情があったとはいえ、20代のうちに報道番組を経験できたことが大きい」
「女子アナ30歳定年説」を覆しつつある鈴江アナの活躍。後輩アナの道しるべとなりそうだ。