彼は当時、フジテレビのヤクルト担当記者と仲が良く、試合が終わるとよく局に来ていたんです。当時、私は木曜と金曜は朝の『めざましテレビ』にも出演していたので準備のために深夜に出社すると、彼が局にいて挨拶を交わすような仲が続いたんです。それからスタッフと一緒に、ご飯に行くようになりました。彼はその頃から、「メジャーに行きたい」と話していたので、私がアメリカで育ったことも、妻候補としては大きかったのかもしれませんね(笑い)。
結婚を決めたときには、「僕の結果であまり一喜一憂しないでほしい」といってくれました。「負けたら僕の責任だし、勝っても僕のおかげだから」と。少し気が楽になりました。
私は「何かあったら、私が食べさせてあげる」っていいました。アスリートは突然のケガで選手生命が絶たれる可能性もあります。結局、主人のメジャー行きについていくためフジテレビを辞めましたけど、当時は会社員という安定した立場だったので、「いざというときは私が」と思っていたんですよ。
●木佐彩子(きさ・あやこ):1971年東京都生まれ。小・中学校時代は米ロサンゼルスで過ごす。1994年フジテレビ入社後、3年目から『プロ野球ニュース』キャスターを務め、2000年に結婚。3年後に退社する。現在BS朝日『いま世界は』に出演中。
撮影■藤岡雅樹
※週刊ポスト2015年5月22日号