「A子さんは1年ほど前から“娘がいじめられている”と周囲に相談すると同時に、自分もママ友から嫌がらせを受けていると悩んでいました。A子さんの娘が学校で“家族で旅行にいったんだ”と友達に言うと、その友達の母親から“子供に自慢話をさせるな”って怒られたとか、LINEの保護者のグループ内で5人のママ友から執拗に攻撃されているとか…。
B美さんの小学校高学年のお子さんも友達にモノを隠されるなどのいじめを受けていて不登校だった。それでB美さんは、友達の母親に直接話をした。すると、その保護者が“てめえの育て方が悪いんだよ”と言って、その日からB美さんもママ友の中で仲間外れにされるようになったと聞いています」
教育評論家の松本肇氏が指摘する。
「子供のいじめがそのまま、母親同士のいざこざに繋がることはよくあります。いじめられた子が母親に言うと、母親は子を守ろうとします。一方で、いじめた子も“ぼくは悪くない”と自分の母親に伝えるので、母親同士がそれぞれの子供の言い分を鵜呑みにして、一歩も譲らない言い争いになるケースが多い」
B美さんが亡くなる前日、学校で授業参観、クラス懇談会、PTA総会が行われた。ある学校関係者はその日のB美さんの様子をこう振り返った。
「その日は不登校の娘さんが“お母さんと一緒なら私も学校へ行く”と言ったようなんです。それでB美さんはギクシャクしていたママ友の中に無理して入っていった。ガタガタと震えていて、目には涙も浮かんでいました」
※女性セブン2015年7月30日・8月6日号