バラエティー番組と異なり、情報番組やニュースショーで、アナウンサーが父娘共演とか、兄弟共演をしたところで、そこに数字があるとも思えない。
唯一、生田斗真くんと竜聖アナにはちょっと数字があったようにも思うが、斗真くんのキャラクターや仕事を考えると、そう頻繁に共演の機会はなさそうだ。
系列局でも、東海テレビには女優の本仮屋ユイカの妹、本仮屋リイナがアナウンサーとして採用されている。以前、『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)に揃って出てくれたときには、「お姉さんよりカワイイ」との声が視聴者からあがったものだが、先日、『志村魂』の囲み取材が名古屋で行われた際の彼女のインタビューの面白くなさは、他局のスタッフの間でも評判となっていた。「本仮屋ユイカの妹」と言われても、タレントたちも困るしかない…。
そうそう、静岡第一テレビには大木こだまの娘・西山加朱紗アナがいた。日本テレビ系列なので、『情報ライブ ミヤネ屋』を川田裕美アナ(当時)が休んだときにピンチヒッターで一日だけ登場したのが全国ネットデビュー。父は芸人なので、こだま師匠のほうはネタにできるだろうが、娘の西山アナがそれをネタに出世できるとは、やはり考えにくい。
実は件の『踊る!さんま御殿!!』では、「二世大会」がキラーコンテンツで、親子出演しなくても、「〇〇の娘」「〇〇の息子」というだけで、それが無名の俳優であってもミュージシャンであっても数字があるのだ。
それは彼らの幼少期のとんでもなく派手なライフスタイルだったり、大物である親の素顔が垣間見えるから面白いのであって、やはり、局アナの娘や息子がそのようなエピソードを語るワケにもいかないだろうし、たとえ語ったとしても、視聴者からやっかみを言われるのがオチだろう。
まさかフジテレビは藤井フミヤとアナウンサーの息子を『水曜歌謡祭』や『ミュージックフェア』で共演させて…なんてことを考えているのではあるまいな。
そういえば、フジテレビの黄金期をドラマヒロインとして支えた浅野温子の息子、魚住優アナは、フジテレビではなくNHKのアナウンサーになり、各地の放送局で活躍しているが、もちろん、「浅野温子の息子」で売ったりなどはしていない。
もう一度、言う。タレントやアスリート、歌舞伎役者などの親子共演や二世の出演に数字はあるが、アナウンサーに、それはない。
もしも話題性だけで「〇〇の息子」「〇〇の娘」を採用しているというのなら、必死にアナウンス技術を磨いている他の学生たちが気の毒すぎる。