スポーツ

桑田と清原の運命を分けたドラフト会議「30年後の真実」とは

 今年も夏の全国高校野球大会が日本中をにぎわせている。30年前、甲子園をわかせたPL学園の清原和博と桑田真澄のKKコンビは、ドラフト会議で巨人の1位指名確実と言われた清原が指名されず、桑田が巨人から1位指名を受けた衝撃的なプロ入り経緯でさらに注目を集めた。あのとき、いったい何が起きていたのか。『「巨人V9──50年目の真実』などの著書があるジャーナリストの鵜飼克郎氏が、30年後の真実をレポートする。

 * * *
 札束を武器に大物選手を獲得してきた巨人にあっても、1985年のドラフト会議は、とりわけ衝撃を与えた。この年の目玉は“KKコンビ”として甲子園を沸かせたPL学園の桑田真澄と清原和博だった。

 清原はいち早くプロ入りを宣言しており、尊敬する王監督が率いる巨人を希望。巨人も清原の1位指名を公言し、相思相愛と見られていた。一方の桑田は卒業後の進路として早大進学を打ち出し、「プロ入りの意志表明となる退部届を出さず、早大の特別選抜試験の受験票まで報道陣に見せていた」(スポーツ紙編集委員)。

 ところが、11月20日のドラフト会議で巨人が1位指名したのは桑田だった。早大進学と判断していた他球団は指名を回避したことで、巨人の単独指名となったのだ。清原は競合の末、西武が指名した。

 裏切られた清原は会見で悔し涙を流し、進学を表明していた桑田は前言を翻して巨人入りを決める。

 巨人と桑田の密約があったのではないか二人の運命を分けたこの騒動は国会の参院文教委員会で討論されるまで発展した。清原は専属評論家をする日刊スポーツで当時を振り返っている(2013年10月24日付)。

「クラスメートも騒然とする中、確か桑田はスーッと教室を出ていったんじゃないかな。(中略)その後は凄い騒ぎだった。(中略)チームメートが「許せん」と言って、金属バットを持って桑田を探し回ったり。学校に抗議や脅迫が殺到して、警察が教室を見張っていた期間もあった。(中略)ドラフト当時は、桑田に対して思うところはあった。正直、憎かった時期もある。何で言ってくれなかったかなとね」

関連記事

トピックス

米倉涼子の“バタバタ”が年を越しそうだ
《米倉涼子の自宅マンションにメディア集結の“真相”》恋人ダンサーの教室には「取材お断り」の張り紙が…捜査関係者は「年が明けてもバタバタ」との見立て
NEWSポストセブン
地雷系メイクの小原容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「家もなく待機所で寝泊まり」「かけ持ちで朝から晩まで…」赤ちゃんの遺体を冷蔵庫に遺棄、“地雷系メイクの嬢”だった小原麗容疑者の素顔
NEWSポストセブン
渡邊渚さん
(撮影/松田忠雄)
「スカートが短いから痴漢してOKなんておかしい」 渡邊渚さんが「加害者が守られがちな痴漢事件」について思うこと
NEWSポストセブン
平沼翔太外野手、森咲智美(時事通信フォト/Instagramより)
《プロ野球選手の夫が突然在阪球団に移籍》沈黙する妻で元グラドル・森咲智美の意外な反応「そんなに急に…」
NEWSポストセブン
死体遺棄・損壊の容疑がかかっている小原麗容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「人形かと思ったら赤ちゃんだった」地雷系メイクの“嬢” 小原麗容疑者が乳児遺体を切断し冷凍庫へ…6か月以上も犯行がバレなかったわけ 《錦糸町・乳児遺棄事件》
NEWSポストセブン
11月27日、映画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を鑑賞した愛子さま(時事通信フォト)
愛子さま「公務で使った年季が入ったバッグ」は雅子さまの“おさがり”か これまでも母娘でアクセサリーや小物を共有
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)は被害者夫の高羽悟さんに思いを寄せていたとみられる(左:共同通信)
【名古屋主婦殺害】被害者の夫は「安福容疑者の親友」に想いを寄せていた…親友が語った胸中「どうしてこんなことになったのって」
NEWSポストセブン
高市早苗・首相はどんな“野望”を抱き、何をやろうとしているのか(時事通信フォト)
《高市首相は2026年に何をやるつもりなのか?》「スパイ防止法」「国旗毀損罪」「日本版CIA創設法案」…予想されるタカ派法案の提出、狙うは保守勢力による政権基盤強化か
週刊ポスト
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《累計閲覧数は12億回超え》国民の注目の的となっている宮内庁インスタグラム 「いいね」ランキング上位には天皇ご一家の「タケノコ掘り」「海水浴」 
女性セブン
米女優のミラーナ・ヴァイントルーブ(38)
《倫理性を問う声》「額が高いほど色気が増します」LA大規模山火事への50万ドル寄付を集めた米・女優(38)、“セクシー写真”と引き換えに…手法に賛否集まる
NEWSポストセブン
ネックレスを着けた大谷がハワイの不動産関係者の投稿に(共同通信)
《ハワイでネックレスを合わせて》大谷翔平の“垢抜け”は「真美子さんとの出会い」以降に…オフシーズンに目撃された「さりげないオシャレ」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
《再スタート準備》中居正広氏が進める「違約金返済」、今も売却せず所有し続ける「亡き父にプレゼントしたマンション」…長兄は直撃に言葉少な
NEWSポストセブン