国際情報

朴槿恵大統領の最大の業績作りは金正恩第一書記との南北会談

金正日第一書記

 韓国の歴代大統領は政権末期になると「業績作り」に躍起になる。盧武鉉・元大統領は平壌を電撃訪問し、李明博・前大統領は任期最終盤に竹島上陸を強行し日韓関係の悪化を決定的にした。

 政策面で成果を残せないまま、残り任期が2年となった朴槿恵大統領は今年、どのような奇策に出るのか。

 まず新年の韓国の政治情勢を展望する。朴政権は5年任期の4年目に入る。これまでこれといった業績がない彼女にはもう後がない。とくに4月の総選挙が終わると、与野党どちらが勝っても政局は次期大統領選に向けて動き出す。世論の視線が彼女から遠ざかりはじめるなか、その存在感をどう維持できるか。

 韓国総選挙は今のところ、与党セヌリ党有利の情勢である。理由は、朴槿恵大統領や与党ががんばって人気があるからではない。ひたすら野党がだらしないためだ。

 現時点で韓国政局の焦点は野党「新政治民主連合」の分裂だ。ともに次期大統領候補を狙う主流派の文在寅・党代表と反主流派の安哲秀議員との間の内紛は、年末には安哲秀の脱党にまで発展した。野党陣営は政界再編成含みで大揺れしているのだ。

 前回、2012年の大統領選で野党陣営は、盧武鉉政権(2003-2008年)の申し子である民主党の文在寅(元大統領秘書室長)と、IT系ベンチャー起業の雄として人気沸騰の新人・安哲秀が候補を争った。

 結果的に安が辞退し候補は文に一本化したが、大統領選では与党の朴槿恵に破れた。その後、安は国会議員になり、改革政治を主張する彼の意向が反映し、党名が民主党から新政治民主連合に変わった経緯がある。

 今回の内紛の背景には、総選挙での公認問題があった。文・安両派のどちらが主導権を握るかが、来るべき次期大統領選の候補争いにつながる。つまり野党の現状は政権・与党との戦いより内紛優先なのだ。このままでは総選挙での勝利はおぼつかない。

 朴槿恵大統領は総選挙を“大過”なく処理した後、政権末期の業績作りに精を出すことになるだろう。そこで彼女の狙いは何か?

 歴代大統領とも政権末期には“業績残し”を気にしはじめる。李明博前大統領など「4大河川改修」とか「資源外交」とか、それなりの業績作りをやってきたにもかかわらず5年目の夏、大統領として史上初の「独島(日本名・竹島)上陸」を強行している。

 彼はビジネスマン上がりだっただけに、モノカネだけではない“愛国者”という勲章が欲しかったのだ。韓国にとって「独島」は反日・愛国のシンボルである。

トピックス

実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン