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皇后陛下 天皇の「国の象徴」という意義を共有されている

新年の一般参賀にて AP/AFLO

 平成においてその御代に、「日本国民統合の象徴」としての「在り方」を明確に示されてきた天皇陛下。御体調等の問題から、その象徴としての役割を果たせなくなるのではないかというご懸念が今回の「お気持ち」発表の背景にある。その思いは皇后陛下・美智子さまも同じなのではないか。文芸評論家の富岡幸一郎氏が解説する。

 * * *
 平成二十五年の誕生日に天皇はこう語られた。

《天皇という立場にあることは、孤独とも思えるものですが、私は結婚により、私が大切にしたいと思うものを共に大切に思ってくれる伴侶を得ました。皇后が常に私の立場を尊重しつつ寄り添ってくれたことに安らぎを覚え、これまで天皇の役割を果たそうと努力できたことを幸せだったと思っています》

 平成の巡幸は、この「寄り添ってくれる」皇后とともにする旅であり、国民の安寧を願う祈りの言葉はそこで共有されたのである。パラオでの晩餐会における天皇の挨拶の冒頭に、また本年一月のフィリピン訪問の際の晩餐会でも、「皇后と共に訪問できたこと」に深い感慨を覚えると語られていたが、平成の新しい皇室と国民との一体感をもたらされた美智子皇后の役割には、とても大きいものがあると思われる。

 平成二年に皇后が詠まれたお歌に、「神まつる 昔の手ぶり 守らむと 旬祭に発たす 君をかしこむ」とある。毎月一日、十一日、二十一日に行われる御祭祀の、各月一日にお出ましになり国の無事を祈願する天皇の姿を詠んだものである。大震災のように人間の力を超えた災厄に対して、天皇はその立場にあるからこそ祈念し、賢所に立つことができるのである。

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