国内

日本のテロ対策強化「たった20人で何ができるのか」と落合氏

バングラデシュのテロ現場 AP/AFLO

 世界は今、テロリズムに支配されている。バングラデシュの首都ダッカで起きたテロ事件は日本人7人が犠牲になったことから大きく報じられたが、世界を見れば、この規模のテロは日常茶飯事になってしまった。

 そんな中、テロリストが起こす「第三次世界大戦」の時代に丸腰の日本でいいのかと警鐘を鳴らすのは、ジャーナリストの落合信彦氏だ。

 * * *
 安倍政権はバングラデシュの事件を受けて、慌てて「テロ対策強化」を打ち出した。これは、テロ情報の収集・分析をしている「国際テロ情報ユニット」の人員拡充をすることが柱だ。

 しかし、この「国際テロ情報ユニット」は、警察庁や外務省などから寄せ集めた20人ほどが、在外公館などからの情報を吸い上げているだけで、ほとんど機能していない。独自の情報ネットワークがあるわけではないから、今から人員を増やしても、予算のムダ遣いに終わるだけだろう。

 日本企業の海外拠点は、2015年10月現在、7万か所以上もある。そのほとんどが、安全対策は手探り状態だ。テロ対策はないに等しい。

 私は30年以上前から、日本と日本国民の安全を守るために情報機関を作るべきだと主張してきた。しかし、今からではもう遅いのかもしれない。

 情報機関は一朝一夕で作ることができるものではない。それに、日本人は平和ボケが芯から染みついてしまっているから、情報機関を作ってもそのエージェントがあっという間に中国などに取り込まれてしまい、ダブルスパイにされてしまう。

 何しろ大企業の技術系社員でさえも、週末になると中国企業に呼ばれて日本の技術を中国にせっせと教えてアルバイトをしているくらいだから、日本人の情報に対する感覚は推して知るべしだ。

 国内のテロ対策も後手後手に回っている。象徴的なのが原発だ。各原発は地元の県警が持ち回りで警備しているだけで、自衛隊が守っているわけではない。テロリストが日本をターゲットにしたら、必ず警備が手薄な原発が狙われるだろう。

関連キーワード

トピックス

大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」の会長である永谷晶久さん
《都道府県魅力度ランキングで最下位の悲報!》「埼玉には『うどん』がある」「埼玉のうどんの最大の魅力は、多様性」と“埼玉を日本一の「うどん県」にする会”の会長が断言
NEWSポストセブン
受賞者のうち、一際注目を集めたのがシドニー・スウィーニー(インスタグラムより)
「使用済みのお風呂の水を使った商品を販売」アメリカ人気若手女優(28)、レッドカーペットで“丸出し姿”に賛否集まる 「汚い男子たち」に呼びかける広告で注目
NEWSポストセブン
新関脇・安青錦にインタビュー
【独占告白】ウクライナ出身の新関脇・安青錦、大関昇進に意欲満々「三賞では満足はしていない。全部勝てば優勝できる」 若隆景の取り口を参考にさらなる高みへ
週刊ポスト
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
《出所後の“激痩せ姿”を目撃》芸能活動再開の俳優・新井浩文、仮出所後に明かした“復帰への覚悟”「ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど」
NEWSポストセブン
”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン