『ニコ☆プチ』(新潮社)や『ピチレモン』(学研プラス)の専属モデルを経てタレントになり、今年、オスカープロモーションに移籍したのをきっかけに、いっきにテレビ出演を増やすこととなった。
小顔だし、ハーフのような美人。トークはまだまだだが、MCや共演者から「お父さんのギャグをやって」と言われると、照れくさそうな顔をするものの、次の瞬間、自らスイッチを入れ、「ウ〜ワオ!」とか「閉店ガラガラ」、干支を擬音で表す「チュー」や「ギュウ」を父以上のオーバーアクションで披露してくれるところも評判がいい。
これで思い出すのは、『誰だって〜』の初代MCで、産休後、同番組のコーナーでナレーションを担当することになった関根麻里だ。
彼女は、「千葉真一のモノマネをする関根勤のモノマネ」を始め、父絡みのギャグをこれまた思い切り良く披露し、名前と顔を売った。
とはいえ、彼女はアメリカの大学を優秀な成績で卒業し、英語がペラペラの才媛。好感度も抜群でCM出演やMCの仕事も多かったものの、「頭が良すぎるところが鼻につく」という視聴者からの声も少なからずあったように思う。
が、この点でも岡田結実はハードルが低く、しかも弱冠16歳と、関根麻里よりもずっと早く「二世」として売れっ子になったため、視聴者もまだ「子供」と見ていて、評価がそれほど厳しくないのである。
あとは所属事務所か。移籍したオスカープロモーションは、2000人以上のモデルが所属する“モデル事務所”から、いまは、米倉涼子、上戸彩、武井咲、忽那汐里、剛力彩芽ら連続ドラマの主演女優を多数抱える“女優事務所”でもある。連続テレビ小説『あさが来た』(NHK)でブレイクした小芝風花もオスカー所属だ。
この10月から『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』(テレビ朝日系)に主演する米倉涼子や、『日曜劇場「半沢直樹」』(TBS系)、『アイムホーム』(テレビ朝日系)での妻役が好評だった上戸彩は、いまや押しも押されぬ視聴率女優。
というわけで、各局の連続ドラマにおける同事務所の“力”はどんどん強くなっていて、女優事務所として、他のプロダクションからもおおいに注目されているのである。
同事務所は『国民的美少女コンテスト』があまりにも有名だが、今春は10年ぶりに「女優宣言お披露目記者発表会」が行われ、2013年ミスユニバースの松尾幸実、ミス・ワールド2013日本代表の田中道子、ミスアジアファッションモデル2015の和田安佳莉、ミス・ワールド日本代表の中川知香ら、既にモデルとして活躍する4人が「女優転身」を宣言した。
モデル事務所から女優事務所へと移籍した岡田結実が、今後、先輩女優が主演するドラマや映画に出演する可能性は極めて高く、いずれは彼女も「女優宣言」をするかも…。父と所属事務所が異なるので、甘やかされずに済むというメリットもある。
二世タレントの“いいとこどり”ともいうべき岡田結実をテレビで見る機会が激増しそうなこの秋。
美人なのにサービス精神旺盛で、二世らしい大らかさと特異なエピソードをもつ彼女の活躍は当分の間、「閉店ガラガラ」とはなりそうもないのである。