芸能

ピース綾部も? これからの芸人はピンでトーク力を磨け

ピース綾部は今後の芸人のお手本?

 コラムニストでデイトレーダーの木村和久氏が、近頃気になるニュースをピックアップし独自の視点で読み解きます。今回は、テレビ業界の現状に見る、芸人の在り方を考察。

 * * *
 最近、とんねるずの石橋貴明が、お笑いやバラエティが、なぜつまらなくなったかを語っているけど、あなたが言うか?みたいなところがありますよね。テレビ業界の自主規制や閉塞性がテレビをダメにしたと言っているけど、よく聞く正論だし…。

 テレビやお笑いに意見するのなら、自分の芸風についても見解がほしい。相変わらずのパワハラ&セクハラ芸ばっかりだし、そこはどう思っているのだろうか? ぜひ知りたいです。この前、特番でテレビカメラを壊したけど、それって『オールナイトフジ』でもやったことじゃん。30年間、芸風変わらずだ。

 石橋貴明の良さは、一切弁解や解説をしないことだった。彼の唯一の解説は、青木功のかぶりものをして、落とし穴への落下スタイルを語るだけ。あとは、ただひたすら弱いものをいじめ、若い女性にセクハラし続ける。それで傍若無人のジャイアンキャラが際立ち、ひとつの芸が確立されていた。賛否両論あるが、芸としては成り立っていたと思う。今後はわかりませんけどね。

 ところが、ここにきて突如、石橋貴明は芸能論を語りだした。

 実はこれ、エンターテインメント界の、大きな流れが一因していると思う。つまり従来の漫才やコント、あるいは集団での体育会ロケみたいな「お笑い芸人」のする仕事が減っているのだ。代わりに、バラエティやワイドショー、トーク番組全盛となり、司会を含めた「トーク芸人」が、いまや主流となっている。気づけば、古典的なお笑いをやっているのは石橋貴明など、数えるほどしかいない。ビートたけしをはじめ、松本人志、ロンブー淳など、みんなトークの場にシフトしているのが現状だ。

 そのトーク全盛時代に乗り遅れまいと、うすうす気づいた石橋貴明が語りだしたのでしょう。いまさらそこに行っても、居場所はないですよ。石橋貴明は「この人、何考えているのかわからない?」というキャラでいいと思う。江頭2:50がトークしても仕方ないでしょ? それと同じ。語らない美学もあるのではないでしょうか。

 いつの間にか関口宏もどきになった恵俊彰は、スマートに司会をこなすけど、豊洲市場の地下空間がテーマの時、「立方メートル」の記号が読めなかった。素直に「なんて読むの?」って聞いたのは謙虚でいいと思うけど、ちょっとね。ほかにクイズ番組でも、これは知ってるだろ級の問題が解けなかった。そこで「やっぱりこの人お笑いだったんだなと」改めて認識した次第。このように、芸人がトーク番組やMCをやると馬脚を現わすことが間々ある。

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン