芸能

女優が決意持って挑んだVシネマ 藤原紀香、浜崎あゆみも

浜崎あゆみもVシネ出演経験者

 ビデオシネマ、略して「Vシネマ」は1989年に誕生した。当初は、テレビドラマが隆盛を極め、映画至上主義が強く残っており、出演に抵抗を持つ女優たちもいた。

 その中で、偏見を持たずに未知の世界に飛び込んだ者もいる。1990年、角川3人娘の一人である渡辺典子は『コードネーム348女刑事サシバ』でレイプシーンを演じた。

「今の私ができるギリギリのところまでやりました」と語った彼女は、清純派から大人の女優へ脱皮。1991年には、美人作家の内田春菊が自著を原作にした『水物語』に出演。「どうせなら、原作者の立場を離れ、自分が演じる側になったほうが、へんにヤキモキしなくて済むでしょう」と夫役のジョニー大倉との騎乗位に挑んだ。

 Vシネマを軌道に乗せた要因の一つとして、グラビアアイドルの存在も欠かせない。1990年前後、芸能界は「アイドル冬の時代」を迎えた一方で、グラドルという新たなジャンルを創出する。

 セクシーさを売りにする彼女たちとVシネマの相性は抜群だった。細川ふみえが『プリティガール2』でセクシー探偵を、かとうれいこが『女教師仕置人』で法が裁けない悪を倒す仕置人を演じ、岡本夏生が大ヒット映画『女囚さそり』のリメイクに主演した。

「Vシネマにはしっかりとしたストーリーがあり、映画では容易になれない主演を務められる。グラドルにとって、女優へのステップアップにもなりました」(Vシネマに詳しいライターの石田伸也氏)

 映画の製作費には及ばないものの、テレビの2時間ドラマが4000万円前後だった時代に、Vシネマは倍近い金額を投資。3週間程度という撮影期間の短さも、テレビやグラビアを掛け持ちする彼女たちにとって好都合だった。製作側としても旬なグラドルの出演で、主な客層の若い男性を取り込める利点は大きかった。

関連記事

トピックス

今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・イメージ 写真はいずれも当該の店舗、販売されている味噌汁ではありません)
《「すき家」ネズミ混入味噌汁その後》「また同じようなトラブルが起きるのでは…」と現役クルーが懸念する理由 広報担当者は「売上は前年を上回る水準で推移」と回答
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン