木村:うっすら誘われたことはあります。アラフィフのきれいな方で、昼間2時間お茶をして、帰ろうとなった時「もっといやらしいサービスがあるのかと思った」って言われました。股間は熱くなりましたけど、叩いて鎮めて帰りました(笑い)。
――おっさんレンタルのホームページには、名前や顔も出していた?
木村:名前は伏せようと思って、“アルトオモイマス”という名前でやっていました。写真は4枚載せられて、扉と2枚目は後姿、3枚目4枚目は思い切り顔を出ていたので、7割ぐらいはぼくだとわかっての依頼でした。
でも一期一会と決めていたので、1人1回のみ。リピートしたいという方もいましたけど、お断りしました。お金儲けもしたいけど、いろんな人と会って喋りたいから始めたんです。一期一会だと、普段友達にも言えないことを結構おっしゃるんですよ。それが面白くて。
たとえば、不倫してた、してる、したいというかたは多かったです。世の中って、ベッキーさんのことをすごく叩いていたけど、実はしてる人も叩いていたんだろうなって思いました。みんなが叩いてるから、自分もしてるけど叩こう、みたいな。おっさんレンタルでは、いろんなことを学びましたね。
――木村さんのアドバイスでうまくいきましたという報告はあった?
木村:たまにありました。無趣味で友達がいないという話をしはる人に、ぼくの山登りの師匠の、68才のベンさんを紹介したら「ベンさんと山に登って、山の魅力に目覚めました。友達ができました!」って、明るいメールがきまして、嬉しかったですね。
副業ですけど、ぼくを借りてくれた人には、絶対に1つか2つプラスで帰ってほしいと思っていました。たとえば「彼氏にお金を振り込んでくれって言われて…」みたいな、負のオーラ満載の女性やったんですけど、なんとかこの人笑わせたいと、1時間一生懸命話したら、笑顔で帰っていきました。
――使命感みたいなものも?