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青年漫画誌・スピリッツが「社会派に転向」の理由

防災ミニブックの本文より


 また、スピリッツは熊本地震から1年というタイミングとなる4月17日発売号で「特集 日本の復興の今」と題した「復興特集号」を発刊し、青山剛昌氏、あだち充氏、さいとう・たかを氏、高橋留美子氏、萩尾望都氏をはじめとする100名以上の漫画・原作者が参加した「がんばれクマモト!マンガよせがきトレイン漫画」を南阿蘇鉄道に走らせるという。

 なぜ青年漫画誌でありながら、このような「社会派」な誌面づくりを行っているのか。昨年4月から、同誌編集長をつとめる坪内崇氏はこう言う。

「『スピリッツ』は、エンターテインメント漫画誌。「日本国憲法特集号」が最初の試みでしたが、その時、社会や読者の興味・関心が高まるトピックがあれば、それを誌面にすればいいと考えています。漫画誌だから漫画作品以外を扱ってはいけないかと言えば、そんなことはまったくないわけで、かつての漫画誌はスポーツやコラムなどにも多くのページを割いていました。その原点に立ち戻ったと考えてもらえれば良いかと。

 漫画作品だけでなく、特集企画というやり方で、今という時代とリンクする誌面を作ることで、現在の雑誌離れに少しでも風穴が開けられるかもしれないという思いはあります。また、毎週購読してくれている『スピリッツ』読者に次号も読みたいと思わせる気持ちを起こさせることや、これまで『スピリッツ』を読んだことがない方がコンビニや書店で表紙の見出しを見て、興味を持って手に取ってくれることも期待しています」

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