芸能

中村玉緒 男の人は京女の言葉に目尻下げちゃいけません

【この人が語るこの本】『京女の嘘』/井上章一著/PHP研究所/本体800円+税

【著者プロフィール】井上章一(いのうえ・しょういち)/1955年京都市右京区花園生まれ、同嵯峨育ち。京都大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了。国際日本文化研究センター教授。建築史・意匠論、美人論、関西文化論などで知られる。『美人論』(朝日文芸文庫)など著書多数。

 京都の「洛外」(郊外)に生まれ育った著者が、「洛中」(中心街)の京都人から蔑まれてきたことの恨み、辛みを綴り、2016年の新書大賞を受賞したベストセラー『京都ぎらい』(朝日新書)。それに続く第2弾として発売されたのが本書『京女の嘘』(PHP研究所)。曰く、女の京都弁は女の値打ちを上げ、男を惑わせる……。「京女」が持つ(と思われている)独特の魔力を話の枕に、著者の専門である美人論を展開した本だ。

 関西歌舞伎の名門家庭の長女として京都の中心街に生まれ(父は2代目中村鴈治郎、兄は4代目坂田藤十郎)、京都の名門女子校で、通称「京女」と呼ばれる私立京都女子中学校・高等学校を卒業。平成23年からは京都市の「京都名誉観光大使」も務める中村玉緒さんは、「京女」という存在をどう考えるか。(インタビュー・文/鈴木洋史)

──生まれたのは中京区の蛸薬師のそばだそうですね。

中村:三条と四条の間で、先斗町にも近いという京都のまん真ん中です。家のすぐ裏にあった立誠という小学校に通っていましたが、同級生には芸者さんの娘さんも多かったですよ。実は近藤正臣君が同じ小学校の2年下で、私のことを「先輩、先輩」と言うんですが、近藤君も先斗町のお茶屋さんの息子さんですね。

──そういう環境で育つと「洛中意識」は強い?

中村:いえ、いえ、そんな意識はありません。中学3年生のときに大映と契約し、翌年、平安神宮のそばの左京区岡崎に越しましたし、22歳で主人(故・勝新太郎)と結婚してからは嵐山の天龍寺のそばに住みましたから(いずれも郊外)。

 でも、小学校の同窓会は今でも2年に1回やっていて、毎回、百数十人の同級生のうち60人ぐらいが集まります。これ、自慢なんやけどね、お互いに連れ合いを亡くした同級生同士が同窓会で再会し、去年、結婚したんですよ、70代半ば同士で。ふだんでも「誰それが入院した」いうと、同級生の間でわぁーっと連絡が回りますし、私が「徹子の部屋」に出たいうと、「見たよ」「見たよ」って何枚もファクスが入ります。京都という土地柄の特色なのか、結束力が強いんです。古い家の人が多く、消息不明の人が少ないという事情もあるのかもしれません。

関連記事

トピックス

大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《巨人の魅力はなんですか?》争奪戦の前田健太にファンが直球質問、ザワつくイベント会場で明かしていた本音「給料面とか、食堂の食べ物がいいとか…」
NEWSポストセブン
10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン