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2017.04.16 07:00  週刊ポスト

春風亭一之輔 「落語はすごい。外国人も笑うツボが一緒」

控室でネタ帳を読み返す春風亭一之輔

 春風亭一之輔(39)が21人もの先輩二ツ目を抜いて真打ちに昇進したのは、2012年、34歳のときだった。落語協会の柳家小三治会長は「久々の本物だと思った。芸に卑屈なところがない。しかも人をのんでかかっている」と太鼓判を押した。「天与の才」だとも評した。一之輔は、こう振り返る。

「嬉しくはあったけど、これから疎まれたり、妬まれたり、どういう目に遭うかわからないし、断わるという選択肢もあると思ったんです。でも、僕には負けず嫌いなところもあって、囃されたら踊れ、と受けさせていただいた」

 それから5年。いまや落語会や寄席で高座に上る回数は、年850回を数える。よどみなく繰り出される言葉は歯切れよくリズミカル、はさむギャグは冴え、ときに艶も漂う。それゆえか、客席には、20代から40代の女性も少なくない。新世代の匂いを放ちながら、古典落語の世界を見事に表現できる落語家なのである。

 一之輔は、真打ち昇進前に結婚し、いまでは、2男1女の父親である。最近では、「まくら」で子育ての話をすることも少なくない。

「子供が生まれる前は、高座で子供の話をするのは、なんか所帯じみていて嫌だと思っていた。でも、子供が生まれたら、しない手はないなとすぐに気づいてしまいまして(笑い)」

 一之輔の得意な噺のひとつに「初天神」がある。

「何も買わない」という約束で初天神のお参りに出かけたお父っつぁんと息子の金坊。初めはおとなしかった金坊だが、やがて大人顔負けの口八丁で、飴を買って、団子を買ってとねだり出す。その後は屋台の親父をも巻き込んでの大騒動という父子の噺である。

「『初天神』を覚えた頃は、演じてもしっくりこなかったんです。でも自分に子供ができて、その表情とかを見ていると、ああ、これはこういうことなんだなとわかってきた。子を持つ親の気持ちもよくわかって、自分と噺がシンクロし始めたんです」

 今年39歳になった一之輔は、それでもまだまだ経験が必要だという。

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