ケント:それが「儒教の呪い」ですね。儒教というと、日本人は「仁・義・礼・智・信」という言葉に代表されるように、いいもののように受け取ります。でも中国や韓国では儒教のそうした優れた部分は破壊されてしまった上に、“上下関係をきちんとする”という考え方がねじれて「日本は格下で野蛮」という意識だけが残った。
その結果、自己中心的で傲岸不遜、嘘をつくのも当たり前で、道徳心も倫理観も失ってしまった。これを僕は「儒教の呪い」と呼んでいます。アメリカだって、韓国への対応は面倒だと思っています。対北朝鮮政策にしても、同盟国の韓国が北朝鮮にすり寄っていくから、非常にやりにくい。
百田:かつては北朝鮮が倒れて韓国が北を吸収して統一されると言われていたけれど、北朝鮮が強くなっているわけでもないのに、韓国が自ら滅んでいっている感じがします。韓国での左翼活動家の“不気味な力強さ”が浸透している。
ケント:そうこうしている間に北朝鮮の核搭載弾道ミサイルができあがってしまいます。アメリカは、それは絶対に許さないと言っていますが。
百田:日本は、東京も含めて日本全土が北朝鮮のミサイルの射程に入っているのに、何もできていない。この状況は非常に懸念しています。
ケント:日本人は性善説で考えています。「そうはいっても、ミサイルを飛ばしてくるわけがない」「戦争は起こらない」と思いこんでいるんです。
百田:アメリカはそんな甘い国ではないですよね。日本は核搭載弾道ミサイルが開発されてからあたふたするけれど、アメリカはその前に潰すでしょう。