◆「政治家の奥様会」が大変
〈舛添氏は1999年に都知事選に立候補。落選の憂き目にあうが、2001年に自民党公認で比例区から参議院議員に初当選する。2007年に再選し、2008年に厚生労働大臣に就任。一時は、次期首相候補とも目された。2010年、自民党を離党して新党改革を結党。小政党ゆえ存在感を発揮できない日々が続くが、2014年、猪瀬直樹氏の辞任に伴う都知事選で、当選を果たした。雅美さんは、「最初に選挙に出た時も、新党を作る時も、いきなり知らされるんです。相談されたら反対していますよ」と苦笑する。〉
こちらは政治家の妻になること自体がびっくりでした。いちばん戸惑ったのは、政治家の奥様会ですよ。それも聖心OGだけで集う会。政治家の奥様は、聖心出身がすごく多い。橋本(龍太郎)さんや中曽根(弘文)さん、1つ上には(安倍)昭恵夫人もいます。いわゆる二世議員で、ご高名な先生がたの奥様は、みな聖心だと思っていいぐらい。
昭恵夫人なんかはくだけたかただから例外だけど、皆さん、早くから議員の奥様になるぞと決めてきたかたばかりですから。記念写真一枚撮るのも大変です。頭の中で「年齢的にはこちらの方が上だけど、当選回数だとあちらの方が上で。だけど入閣回数だと」ときりがない。だから私はいつもいちばん後ろ、つまりは下っ端です。
政治家の妻の作法には、なかなか慣れなくて。都知事選(2014年)の時も、自民党の公認選挙だから、当選翌日、自民党の代議士のかたがたに御挨拶に行きました。
夫は都庁入りしているから私1人。衆・参合わせて3棟の議員会館、そして400人以上の先生がたを1日に回るんです。本来、1日で回る必要もないでしょう。この人は今日、あの人は明日、みたいになると後で揉めるんですって。不思議な世界。何度も同じ挨拶を繰り返しては、もうフラフラ。
そんななか「行きづらいと思うんですけど、片山先生(片山さつき・参議院議員。舛添氏の前妻)のところにも」と言われまして。こっちも朦朧としているから、早く済ませよう、と“勢い”でいきました。片山さんは不在で秘書のかたが対応してくださったんですけどね。直接言葉を交わすことはないけど、パーティーとかでお目にかかることもあります。でも意外と平気かな…。
※女性セブン2017年6月22日号