野党の動きと自民党の反主流派を結びつけるのが、小池新党の国政進出だろう。本誌・週刊ポストは前号で、小池氏とともに自民党を離党した若狭勝氏、維新の会を離党した渡辺喜美氏など5人が国政の小池新党「国民ファーストの会」を立ちあげ、次の総選挙では台風の目となって自民党が単独過半数を割り込む可能性さえあるという野上氏の分析を報じた。

「自民党が安倍派と反安倍派に分裂状態となれば、小池新党を軸に野党勢力が反安倍派の野田聖子氏などを首班指名に担いで“反安倍連立政権”が誕生するシナリオも考えられます」(野上氏)

 政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏もこう語る。

「安倍首相が都議選の結果を真摯に受け止めて臨時国会を開き、加計問題を謝罪すればまだ支持を回復するチャンスはある。だが、首相はどうやら選挙後は外交や内閣改造で批判をそらせると考えている。そうなれは次の総選挙に向けて国民の政権不信はいよいよ強くなる。将来、今回の都議選が安倍政権が崩れていく転換点だったといわれることになるのではないか」

 安倍VS小池の「国盗り合戦」はこれから本格化する。

※週刊ポスト2017年7月14日号

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