「大阪の野球=PLの野球でした。あと一歩のところまで追い詰めても、勝てなかった。やればやるほど、PLの強さを身にしみて感じるようになりました」

 2000年代に入ってPL学園は度重なる暴力事件の発覚や、母体教団の意向で、力を失っていく。一方、大阪桐蔭は2008年夏に2度目の全国制覇を果たし、猛烈な勢いで台頭していった。1987年から部に携わってきた部長の有友茂史は言う。

「(2005年に)セ・パ交流戦が始まったことが転機でした。パ・リーグの選手に注目が集まるようになり、卒業生の西武・中村剛也が“おかわりくん”と呼ばれ、当時、千葉ロッテにいた西岡剛(現阪神)も活躍した。それで大阪桐蔭の名前を知ってもらえましたし、うちで野球をやりたいと言ってくれる選手が増えました」
(文中敬称略)

※週刊ポスト2017年7月21・28日号

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