芸能

松居一代ウォッチャーが語る約25年前にもあった“松居劇場”

”松居劇場”は約25年前にも?(YouTubeより)

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、とどまるところを見せない“松居劇場”、その禁断の歴史をひも解く。

 * * *
 7月4日、YouTubeにて“松居砲”が発射されてから10日余りが経過した。

 男性二人、女性一人と松居一代からなる“チーム松居”による発信や立ち回りは、相変わらずワイドショーのネタになっている。

 メイン視聴者は、松居と同年代のF3層(50才以上の女性)。F4と呼ばれる60代半ば以上の女性たちは、四半世紀前、松居一代が元夫と繰り広げた離婚ネタや息子さんのアトピー性皮膚炎や自身の顔面麻痺、さらには大手ゼネコンを相手取った欠陥住宅訴訟などを思い出していたことだろう。

 当然のことながら、テレビ局の現場に、その年代のスタッフは少なくなっている。因って、松居一代が『新潮45』(98年11月号)に記した「バブル亭主、ゼネコン、銀行との『わが闘争』…黙って死ねるか!」が掘り起こされたのも、今週半ばのことだった。

 実は、松居がこの文章を書くきっかけを作ったのは私なのである。当時、単行本の企画を探していた新潮社の中瀬ゆかり氏に、「松居一代の話が面白い」と紹介。その頃、松居ネタを度々取り上げていた『ルックルックこんにちは』(日本テレビ系)の出演者であり、スタッフでもあった私は、松居が夫と浮気相手との密会現場に一人で潜入した話や、自宅マンションの天井が壊れ、水漏れを起こし、エルメスのバーキンやケリーが台無しになったこと。元夫の借金の保証人にされていたことなどを松居本人から聞かされ、何本、再現VTRにナレーションをつけてきたかわからない。いまは良く見かける“本人出演”の再現の走りも松居一代だったように思う。

 件の中瀬氏は、「(単行本化は)ウチでは難しいと思う」と言い、『新潮45』での執筆を選択。新潮社としては、明らかにキワモノであり、知名度もいまほどではなかった“松居本”のハードルは高かったのだろう。

 その松居一代が執筆した『わが闘争』が、やっとワイドショースタッフの目に留まったというワケだ。

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン