芸能

『民衆の敵』で女性議員演じる篠原涼子 小池氏よりも期待大か

番組公式HPより

 間もなく列島は選挙ムード一色。その煽りを食った形となったのがフジの月9である。ドラマウォッチを続ける作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が分析する。

 * * *
 秋に始まる新ドラマの中で、独特な注目を集めているのが『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(フジテレビ系月曜日午後9時)。主役は篠原涼子。他に高橋一生、石田ゆり子、前田敦子、千葉雄大と、今見たい俳優たちがズラリ並んでいます。キャスティングも素晴らしいけれど、それ以上に目を惹くのがテーマ。

 まさしく「政治」! しかも、「女性議員」が主人公です!

 物語は……篠原さんが演じる中卒の主婦・佐藤智子が主人公。家計を助けようと仕事を探していた智子はたまたま「政治」という世界に遭遇。市議に立候補することになり、政治家として世の不条理に挑んでいく。篠原さんご自身も、このテーマには当初とまどったらしい。

「政治の事とか難しくて私には演じられないのではないかと思っておりましたが、プロデューサーさんからわからない主婦がどう変わっていくのか、変えていくのかを演じながら見せて行けたらとのことでしたので私もこの作品を通して学んで行きたいなと思っております」(公式ホームページ)

 これまで、役者としてアラフォー女性の共感を集めてきた篠原さん。「理想の女上司」のイメージもありますし、働く人であり母であり妻であり、リーダーシップもとれそう。「ママさん市議」という役柄にぴったりはまりそうです。

 そして、主人公を支える重要な役に、「中年女性の星」「奇跡のアラフィフ」と称される石田ゆり子さんが登場。石田さんが演じる平田和美は、かつて花形政治記者として活躍していたが閑職に追いやられてしまったシングルマザー。

 和美は智子と出会い、女同士の友情を感じブレーンとなり、自分もどんどん変化していく……という、まさに今風の女性たちを映したような興味深い展開。そう、ドラマは社会を映す鏡です。

 ではタイトルの“民衆の敵”とは何を示するのでしょうか?

「生活の中に潜む“しあわせを阻害する社会問題や政治システム”」(草ヶ谷大輔プロデューサー)。

 不振と言われるフジテレビのわりには、今回の月9は威勢がいい、旬の世相を扱っていて面白そう、と期待していたその矢先。

 突然の解散、そして国政選挙。その影響をモロにうけ、テレビ局もてんやわんや。まさか、ドラマ開始時期と選挙が被るとは制作サイドも想定しきれていなかったはず……公共の電波が投票行動に影響を与えてはいけないという判断からか、ドラマの開始日が投票日の翌日まで延期されました。

 と、突発的な出来事で注目を集める『民衆の敵』。でも注目すべき点は、ドラマの開始日変更だけではありません。

 女性政治家とはいかなる存在なのか。いかなる存在であってほしいのか。今最も生々しいテーマを、この政治ドラマは奇しくも絶妙なタイミングで問いかけることになったのです。

関連記事

トピックス

東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
渡邊渚さんの最新インタビュー
渡邊渚さんが綴る「PTSDになった後に気づいたワーク・ライフ・バランスの大切さ」「トップの人間が価値観を他者に押しつけないで…」
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
ルーヴル美術館での世紀の強奪事件は瞬く間に世界を駆け巡った(Facebook、HPより)
《顔を隠した窃盗団4人組》ルーブル美術館から総額155億円を盗んだ“緊迫の4分間”と路上に転がっていた“1354個のダイヤ輝く王冠”、地元紙は「アルセーヌ・ルパンに触発されたのだろう」
NEWSポストセブン
活動休止状態が続いている米倉涼子
《自己肯定感が低いタイプ》米倉涼子、周囲が案じていた“イメージと異なる素顔”…「自分を追い込みすぎてしまう」
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
森下千里衆院議員(共同通信社)
《四つん這いで腰を反らす女豹ポーズに定評》元グラドル・森下千里氏「政治家になりたいなんて聞いたことがない」実親も驚いた大胆転身エピソード【初の政務三役就任】
NEWSポストセブン
ナイフで切りつけられて亡くなったウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(Instagramより)
《19年ぶりに“死刑復活”の兆し》「突然ナイフを取り出し、背後から喉元を複数回刺した」米・戦火から逃れたウクライナ女性(23)刺殺事件、トランプ大統領が極刑求める
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン