スポーツ

意外? モンゴル力士たちはお坊ちゃま揃いだった

モンゴル力士=ハングリーと思っている人も多いが

 角界が揺れる中、「謎のスー女」こと相撲女子の尾崎しのぶ氏が、相撲コラムを週刊ポストで執筆中。今回は、騒動の渦中にあるモンゴル力士について尾崎氏がつづる。

 * * *
 朝日山親方(元関脇・琴錦)がモンゴル出身の弟子・朝日龍について「実家が裕福なので少しハングリーさに欠ける面があります」と語っていた。その後スポーツ報知『大相撲ジャーナル』が多くの不動産を持つ裕福な家庭で育ったと紹介。モンゴル版のトランプのようなビジネスマンなのだろうか。

 朝日龍本人は「お父さんからお金をもらっていい生活ができるけど自分で道を開きたいと思った」と言っている。ハングリーさも土臭さもない朝日龍がどんな力士になっていくのか楽しみである。

 一九九一年、大島親方(元大関・旭國)が初めてモンゴルで新弟子セレクションを行った。それに参加した百七十名の応募者の中から選ばれ大相撲界に入った五人のうちの一人に、モンゴル出身力士の隆盛の祖となっただけでなく、史上最高齢三十七歳八ケ月での初優勝、そして四十歳まで関取の座を維持し「角界のレジェンド」と呼ばれた旭天鵬がいた(引退後モンゴルで政治家となった元小結・旭鷲山も同期である)。

 旭天鵬(現友綱親方)は一九七四年、モンゴル人民共和国ナライハ市(現在のモンゴル国ウランバートル市ナライハ区)に警察官の父、保育士の母の長男として生まれた。レスリングで全国大会に出場、その他にもバスケットボール、バレーボール、砲丸投げなどに取り組みながら鉱山専門学校で溶接の勉強をしていた彼は、卒業後は警察学校に進学して父と同じ警察官になるつもりだった。だから「日本に行って相撲をやりたい若者募集」の宣伝にも興味を持たなかった。

 しかし父がセレクションへの参加をさかんにすすめた。前年までモンゴルは社会主義国家だった。民主化されどこでも行けるしなんでもできる、夢を見る自由を与えられたのだから息子にはそれを全うしてほしいとの思いがあったと伝えられている(ちなみに実技では敗退していたのだが、体形が若いころの大鵬に似ていて可能性を感じる、との特別合格だった)。

関連記事

トピックス

日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《セレブな5児の母・宮崎麗果が1.5億円脱税》「結婚記念日にフェラーリ納車」のインスタ投稿がこっそり削除…「ありのままを発信する責任がある」語っていた“SNSとの向き合い方”
NEWSポストセブン
出席予定だったイベントを次々とキャンセルしている米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子が“ガサ入れ”後の沈黙を破る》更新したファンクラブのインスタに“復帰”見込まれる「メッセージ」と「画像」
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン
峰竜太(73)(時事通信フォト)
《3か月で長寿番組レギュラー2本が終了》「寂しい」峰竜太、5億円豪邸支えた“恐妻の局回り”「オンエア確認、スタッフの胃袋つかむ差し入れ…」と関係者明かす
NEWSポストセブン
2025年11月には初めての外国公式訪問でラオスに足を運ばれた(JMPA)
《2026年大予測》国内外から高まる「愛子天皇待望論」、女系天皇反対派の急先鋒だった高市首相も実現に向けて「含み」
女性セブン
夫によるサイバーストーキング行為に支配されていた生活を送っていたミカ・ミラーさん(遺族による追悼サイトより)
〈30歳の妻の何も着ていない写真をバラ撒き…〉46歳牧師が「妻へのストーキング行為」で立件 逃げ場のない監視生活の絶望、夫は起訴され裁判へ【米サウスカロライナ】
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト