従来、高齢者の介護というと、公的サービスと高齢者という狭い範囲だけでものを考えがちだった。しかし、地域包括ケアではその地域で暮らすすべての人たちの参加が重要になる。シングルマザーが抱える問題を地域みんなで解決することで、だれにも住みよい地域をつくることができると考えている。
今年は、怒らないカマタがよく怒った。この怒りを静かにかみしめながら、来年は、社会をよくしていくための力に変えていきたいと思う。
●かまた・みのる/1948年生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業後、長野県の諏訪中央病院に赴任。現在同名誉院長。チェルノブイリの子供たちや福島原発事故被災者たちへの医療支援などにも取り組んでいる。近著に、『人間の値打ち』『忖度バカ』。
※週刊ポスト2018年1月1・5日号