国内

組長が「すまん」とお年玉 ヤクザのポチ袋の中身が1000円

ヤクザのお年玉は不景気のまっただ中

 暴力団は「親―子」の疑似血縁制度を基軸とし、家族を模した組織だ。子である若い衆は、“親孝行”として上納金を納め、ひとたび抗争になるや親のために命を張る。忠義を尽くす子に対し、新年を迎えた時に親は「お年玉」を渡す──そんな特有の“文化”に今年、確かな異変が起きた。フリーライターの鈴木智彦氏がレポートする。

 * * *
 最大組織の山口組では古くから“親”が“子”にお年玉を配っていた。司忍六代目組長も2005年の就任以来、新年にはお年玉を配っており、そのポチ袋には「つかさ」と名前がある。平仮名なのは、“子供にも分かるように”という配慮だという。裏側には配った年も記されている。

「中身は毎年5000円。金額云々は関係ない。親分が自分たちに気を配ってくれたということが、子には嬉しい」(某直参組長)

 六代目山口組から分裂した神戸山口組では“分裂抗争”という危機的状況を抜け出していないからか、お年玉が配られたという話は聞かない。ただ、中核組織の山健組などは新年会にお年玉を配っているようで、金額はこちらも5000円前後だ。

 第三勢力である任侠山口組では、織田絆誠代表と盃を結んでおらず親子関係が成立していないため、お年玉どころか正月行事が催されていない。

◆今年は8割減

 一次団体を支える傘下組織の親分たちがお年玉を配る例もある。同じく親から子への情を示す象徴的行事とされ、金額の多寡は問題にされないが、中にはけっこうな額を配っている親分もいる。

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン