原因は自らの子宮にあると考えた丸岡は、子宮内膜を厚くするため強い薬を用いて不妊治療を継続した。副作用による激しい腰部の痛み。仕事中も控室で注射を打ち、本番前にトイレで座薬を入れることもあった。
「お互いにひとりっ子の夫婦。しかも有村さんは“理想の女性はママ”と公言するほどの母思いの人。丸岡さんは“何とかして義母に孫の顔を見せてあげたい”という気持ちもあったそうです」(前出・知人)
丸岡の頭に「養子縁組」という選択肢はなかった。一方で時間の経過とともに出産の可能性はどんどん低くなる。焦る夫婦が藁をもつかむ思いで選んだのが「代理母出産」だった。
◆この人と結婚してよかった
代理母出産とは、何らかの理由で妊娠できない女性に代わり、別の女性(代理母)が出産する方法。日本では法的には禁止されていないが、日本産科婦人科学会などの方針で原則認められていない。希望者は海外のエージェントを頼る場合が多い。
「最初に提案したのは丸岡さんの方だったそうです。有村さんは当初、戸籍の問題など法的な観点から難色を示したそうですが、ネットで調べて目を輝かせて代理母の話をする丸岡さんを見て、決意したようでした」(前出・知人)
2016年、夫妻は代理母を探すエージェントと契約を結ぶことを決めた。
「エージェントに会う時など、有村さんは常に丸岡さんに付き添って夫婦二人三脚で奔走したそうです。はじめ消極的だった有村さんでしたが、代理母出産について勉強したり経験者の話を聞くうちに、わが子をこの手で抱く希望がわき、積極的になっていったそう。そんな彼を見て、丸岡さんは“この人と結婚してよかった”と感じ、ますます夫婦の絆も深まったように見えました」(前出・知人)
一途な願いが届き、ロシアで代理母が見つかり、冷凍保存した受精卵をロシアに送った。
2017年4月には「受精卵が着床した」との報告があり、その後、「安定期にはいった」との知らせが届く。そして1月3日、ロシアの病院で3400gの男の子が生まれた。都内に住む有村の母親は本誌・女性セブンの直撃にこう答えた。
「まだ抱っこはしていませんが、すごく楽しみです。うふふふふ。あとのことはすべて本人たちに任せています」
言葉こそ少ないが、長い道のりを経た孫の誕生に喜びを隠しきれない様子だった。
※女性セブン2018年2月8日号