国際情報

日韓基本条約 公開資料から読み取れる日本の真摯な交渉

慰安婦像に献花する文在寅氏 YONHAP NEWS/AFLO

 約束を守らない、法律より感情を優先する、歴史を捏造する──そんな韓国のやり方に日本は振り回されてきた。厄介極まりない隣人に我々はどう接すべきか。ジャーナリストの櫻井よしこ氏が提言する。

 * * *
 今年1月、慰安婦日韓合意を再検証した文在寅大統領は、「日本が真摯に謝罪すれば元慰安婦のお婆さんたちの納得が得られる」と語り、事実上、日本側に重ねての謝罪を要求しました。

 2月に平昌五輪開会式に出席するため韓国入りした安倍晋三首相は文大統領と会談し、合意の履行をあらためて求めましたが、文氏は「合意は破棄しない」と述べる一方で、朴槿恵政権の手続きに問題があったと主張するなど、日本側の疑念は払われていません。

 慰安婦合意は米国が仲介して岸田文雄外相と尹炳世外交部長官が記者会見で「最終的かつ不可逆的に解決」したことを公式に宣言したものであり、約束を違えているのは韓国です。

 そもそも戦後補償問題は1965年の日韓基本条約と同時に締結された日韓請求権協定で完全に解決しています。

 反日色が強かった盧武鉉大統領は2005年、日韓基本条約締結にいたる交渉の議事録を公開させました。交渉の不備を指摘したうえで、補償問題は未解決だと主張して日本に元徴用工への賠償金を支払わせる意図があったのは明らかです。

 韓国が公開した議事録は3万5000ページ超。当初、日本政府は公開を控えていましたが、韓国の動きに合わせて6万ページを超える資料を公開しました。それらから読み取れたのは、日本がいかに真摯に交渉していたかでした。

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン