スポーツ

「プロ野球の乱闘離れ」が進行中 一体理由は何なのか?

審判vs星野仙一(1987年5月2日 広島vs中日。写真:共同通信社)

 かつて乱闘はプロ野球の華とも呼ばれた。「死球」や「暴言」をきっかけにした両軍入り乱れての取っ組み合いは、一球一打に命を懸けた男たちにとって“負けられない闘い”でもあった。

 ところが最近、ケガ人や退場者を出すような乱闘がほとんど見られない。なぜ減ったのか。野村克也氏に「南海の三悪人」と呼ばれた江本孟紀氏は、「チームの垣根を越えた友達付き合いが原因」と分析する。

「昔のプロ野球は、“ゲーム”ではなく“ケンカ”でした。最近のように、試合前の練習で相手チームの選手に挨拶に行くような光景は皆無。今の選手はとにかく楽しく野球をやりたいから、乱闘が起きる雰囲気じゃありません。そのうえ、ハワイやグアムで他球団の選手と一緒に自主トレをする。選手同士が仲良くなりすぎています」(江本氏)

 WBCや五輪のために“侍ジャパン”が招集され、各球団のエースや4番が行動を共にする。今年も「侍ジャパンシリーズ2018」として開幕前にオーストラリア戦が2試合組まれた。DeNAの筒香嘉智やソフトバンクの千賀滉大など各球団の代表28人が顔を揃えたが、「これから敵味方に分かれて戦おうという時期に、日本代表の試合を組むのはいかがなものか」(セ球団関係者)という疑問の声も上がった。

 これまで乱闘の“主役”になりがちだった外国人選手にも変化が見られる。

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン