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貴乃花一門消滅で改革の時計の針は“貴の乱”以前に戻った

改革は頓挫した(時事通信フォト)

 暴力事件やセクハラ事件など、昨年来、数々の騒動が起きてきたが、“ちょんまげ文化”を守ろうとする日本相撲協会とことごとく対立したのが貴乃花親方だった。その貴乃花親方が自ら立ち上げた一門の名称から「貴乃花」を外す意向を示し、注目を集めている。

 とはいっても、そもそもこの「一門」も、外部にはどういった性質の集団なのかが分かりづらい。現在は出羽海、時津風、二所ノ関、高砂、伊勢ヶ濱、そして名称変更に揺れる貴乃花の6つの一門がある。

「もともと大相撲は一門単位で巡業を行ない、タニマチを集めるために一門ごとに人気力士を作っていた。巡業自体は協会一括管理になったが、利益共同体としての機能は残っていて、各一門が理事ポストを分け合い、それぞれが審判部など花形職務やチケットを扱う木戸担当に自分の一門が配分されるよう目を光らせる。言ってみれば理事は“一門の利益代表”です」(若手親方)

 2010年に貴乃花親方が二所ノ関一門を割って“独立”し、理事に当選したことで一門体制も大きく変わるとみられていたが、今回の騒動を経て、「時計の針は2010年の貴の乱が起きる以前まで巻き戻った」(同前)といわれている。

「勢いづくのは二大勢力の出羽海一門と二所ノ関一門。八角理事長は高砂一門という弱小一門の所属なので、ナンバー2である二所ノ関一門の尾車親方(元大関・琴風)や出羽海一門の春日野親方が左右を固め、存在感を増している」(協会関係者)

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