国内

30年以内の震度6以上の確率 千葉市85%、横浜市82%

文部科学省・地震調査委員会が2018年6月26日に公表した「全国地震動予測図2018年度版」を基に作成

「対岸の火事」という言葉があるが、文字通りにあなたが火事に遭う確率をご存じだろうか。「今後30年以内に1%」である。さて、地震の場合はどうだろう。先日の大阪北部地震と同じ震度6弱の地震が、あなたが暮らす街を襲う確率は──。

 午後5時ちょうど頃、広島県北部に揺れが走った。M(マグニチュード)は4.9。三次市などで震度4を記録した。約2時間半後に、千葉県南部を震源とする地震が発生。最大震度は4で、Mは4.4だった。そして、そのわずか20分後、岩手県沖の深さ50kmのところで震度3の地震が発生した。

 3つの地震すべてが6月26日の夕刻の3時間ほどの間に立て続けに起きた。距離が離れているので、直接的な関連性はなさそうだ。余震などではなく、震度4クラスの地震がそんなに短時間に起きることはとても稀なケースだ。日本の地下で何が起きているのか――本当に不気味である。

 最近、日本が“地震列島”であることを改めて認識させられるような揺れが相次いでいる。その最たるものが、6月18日に大阪北部で起きた震度6弱の大地震だ。

 その地域が震災に見舞われるのは、実に約400年ぶりだという。「慶長伏見地震」(1596年)。当時は天下を統一した豊臣秀吉の治世だった。贅を尽くした新築の伏見城はもろくも崩れ、当時の記録によると城内の犠牲者は570人を超えた。秀吉は配下の名将・加藤清正に背負われて、命からがら救出されたという逸話が残っている。

 大阪を襲った地震は「忘れた頃にやってくる」という教訓そのものだ。しかし、文部科学省が設置している「地震調査委員会」が6月26日に発表した最新の地震予測を見ると、忘れている場合ではなく、眼前に迫った危機であることがよくわかる。

 先ごろ発表された「全国地震動予測地図2018年版」では、「30年以内に震度6弱以上の揺れに襲われる確率」が示されている。地図の中で濃い色で示した部分ほど「30年以内に震度6弱以上の揺れに襲われる確率」が高く、薄い部分は低い。

 このデータでは、一部の地域の確率の高さに驚かされる。都道府県の県庁所在地の上位でいうと、千葉市で85%、次いで横浜市の82%、水戸市の81%の順。待ったなしの状況なのだ。

関連記事

トピックス

衝撃を与えた日本テレビ系列局元幹部の寄付金着服(時事通信フォト)
《24時間テレビ寄付金着服男の公判》「小遣いは月に6〜10万円」夫を庇った“妻の言い分”「発覚後、夫は一睡もできないパニックに…」
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO
《国民に愛された『TOKIO』解散》現場騒然の「山口達也ブチギレ事件」、長瀬智也「ヤラセだらけの世界」意味深投稿が示唆する“メンバーの本当の関係”
NEWSポストセブン
漫画家の小林よしのり氏
小林よしのり氏、皇位継承問題に提言「皇室存続のためにはただちに皇室典範を改正し、愛子皇太子殿下の誕生を実現しなければならない」
週刊ポスト
教員ら10名ほどが集まって結成された”盗撮愛好家グループ”とは──(写真左:時事通信フォト)
〈機会があってうらやましいです〉教師約10人参加の“児童盗撮愛好家グループ”の“鬼畜なやりとり”、教育委員会は「(容疑者は)普通の先生」「こういった類いの不祥事は事前に認知が難しい」
NEWSポストセブン
警視庁を出る鈴木善貴容疑者=23日午前9時54分(右・Instagramより)
「はいオワター まじオワター」「給料全滅」 フジテレビ鈴木容疑者オンカジ賭博で逮捕、SNSで1000万円超の“借金地獄”を吐露《阿鼻叫喚の“裏アカ”投稿内容》
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO(HPより)
「TOKIOを舐めるんじゃない!」電撃解散きっかけの国分太一が「どうしても許せなかった」プロとしての“プライド” ミスしたスタッフにもフォロー
NEWSポストセブン
大手芸能事務所の「研音」に移籍した宮野真守
《異例の”VIP待遇”》「マネージャー3名体制」「専用の送迎車」期待を背負い好スタート、新天地の宮野真守は“イケボ売り”から“ビジュアル推し”にシフトか
NEWSポストセブン
「最近、嬉しかったのが女性のファンの方が増えたことです」
渡邊渚さんが明かす初写真集『水平線』海外ロケの舞台裏「タイトルはこれからの未来への希望を込めてつけました」
NEWSポストセブン
4月12日の夜・広島県府中町の水分峡森林公園で殺害された里見誠さん(Xより)
《未成年強盗殺人》殺害された “ポルシェ愛好家の52歳エリート証券マン”と“出頭した18歳女”の接点とは「(事件)当日まで都内にいた」「“重要な約束”があったとしか思えない」
NEWSポストセブン
「父としての自覚」が芽生え始めた小室さん
「よろしかったらお名刺を…!」“1億円新居”ローン返済中の小室圭さん、晩餐会で精力的に振る舞った理由【眞子さんに見せるパパの背中】
NEWSポストセブン
多忙なスケジュールのブラジル公式訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《体育会系の佳子さま》体調優れず予定取り止めも…ブラジル過酷日程を完遂した体力づくり「小中高とフィギュアスケート」「赤坂御用地でジョギング」
NEWSポストセブン
広島県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年6月、広島県。撮影/JMPA)
皇后雅子さま、広島ご訪問で見せたグレーのセットアップ 31年前の装いと共通する「祈りの品格」 
NEWSポストセブン