スポーツ

東京五輪の「暑すぎ問題」、危険なのは選手よりも「客と馬」

暑いのは選手だけじゃない(時事通信フォト)

 気象庁が「災害」と認定した記録的猛暑で、2020年に迫る東京五輪の開催を危ぶむ声が高まり、海外メディアまでもが報じ始めた。

 国際オリンピック委員会理事会で承認されたマラソンの日程案は、当初計画では女子(8月2日)・男子(同9日)ともに朝7時30分スタートとなっていたが、東京五輪組織委員会は暑さ対策のため、朝7時スタートに繰り上げた。併せて競歩、トライアスロン、ゴルフなども開始時間を前倒しすることとなった。

 もっとも、競技中の選手に対する暑さ対策については、進められているほうかもしれない。だが、熱中症に詳しい桐蔭横浜大学大学院スポーツ科学研究科の星秋夫教授は「危険なのは選手よりもむしろ観客やボランティア」と話す。

「競技の開催場所は屋外競技場が圧倒的に多い。観客は会場に入るため炎天下で列を作って待ち、屋根のない競技場で2~3時間観戦する。マラソンでも、沿道で場所取りのために数時間前から待ったうえで観戦する。

 過去のデータから東京五輪での気温を予測すると36度前後と推測されます。そんな中で3~4時間も立ちっぱなしだと、熱中症を発症するリスクは非常に高い」(星教授)

 暑いといわれた2008年の北京五輪でも最高気温は30度前後だった。36度が想定される東京五輪は史上最も過酷な大会になりうる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

バスツアーを完遂したイボニー・ブルー(インスタグラムより)
《新入生をターゲットに…》「60人くらいと寝た」金髪美人インフルエンサー(26)、イギリスの大学めぐるバスツアーの海外進出に意欲
NEWSポストセブン
横山剣氏(左)と作曲家・村井邦彦氏のスペシャル対談
《スペシャル対談・横山剣×村井邦彦》「荒井由実との出会い」「名盤『ひこうき雲』で起きた奇跡的な偶然」…現代日本音楽史のVIPが明かす至極のエピソード
週刊ポスト
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
ハワイ島の高級住宅開発を巡る訴訟で提訴された大谷翔平(時事通信フォト)
《テレビをつけたら大谷翔平》年間150億円…高騰し続ける大谷のCMスポンサー料、国内外で狙われる「真美子さんCM出演」の現実度
NEWSポストセブン
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
「弟の死体で引きつけて…」祖母・母・弟をクロスボウで撃ち殺した野津英滉被告(28)、母親の遺体をリビングに引きずった「残忍すぎる理由」【公判詳報】
NEWSポストセブン
焼酎とウイスキーはロックかストレートのみで飲むスタイル
《松本の不動産王として悠々自適》「銃弾5発を浴びて生還」テコンドー協会“最強のボス”金原昇氏が語る壮絶半生と知られざる教育者の素顔
NEWSポストセブン
沖縄県那覇市の「未成年バー」で
《震える手に泳ぐ視線…未成年衝撃画像》ゾンビタバコ、大麻、コカインが蔓延する「未成年バー」の実態とは 少年は「あれはヤバい。吸ったら終わり」と証言
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン