「一茂さんは当時、巨人の球団代表特別補佐に就任しており、プロ野球の人気回復を狙う読売グループ上層部によるミスター復帰要請を断れなかったという話でした。一茂さんとしても苦渋の決断だったと思います」(前出・ベテラン記者)
その日のスタンドに三奈の姿はなく、一茂とともに長嶋さんに付き添ったのは主治医を含む4人の医師だった。
◆ミスタースマイルを欠かさなかった
2007年9月、亜希子夫人が心不全で急逝した。
「一茂さんと三奈さんの間を亜希子さんがうまく取り持っていました。彼女が亡くなってから、一茂さんと三奈さんはそれぞれの道を歩むようになりました」(前出・長嶋家の知人)
それまで長嶋さんに関する仕事や商標登録は、亜希子夫人が代表取締役を務める個人事務所『オフィスエヌ』が主体的に行っていた。
「『オフィスエヌ』は三奈さんが継ぐことになりました。でも、一茂さんの個人事務所『ナガシマ企画』が、『長嶋茂雄』の商標登録申請を行っていたことが判明したんです。そもそも商標登録は、『オフィスエヌ』が取得していたのでそこでも行き違いが出てしまった」(球界関係者)
一茂は結婚後、双子の娘を連れてたびたび田園調布の自宅を訪れ、ひとり暮らしの長嶋さんを喜ばせていた。
「それから三奈さんも一茂さん一家と張り合うように、ことあるごとに実家に立ち寄るようになり、一茂さん一家は足が遠のくようになっていった。長嶋さんも心を痛めていたと思います」(前出・球界関係者)
それでも、長嶋さんは開幕前の球団のキャンプ地に足を運んだり、ゴルフのイベントに出たり、“ミスタースマイル”を欠かさなかった。
現在、長嶋さんが入院する病室に一茂の姿は見られないという。
「一茂さんは今最も忙しいタレントといわれる仕事ぶりなので、なかなか顔を出せない状況でしょう。ただ、今は三奈さんが病室につきっきりでいると聞きました。それも姿が見られない一因なのかもしれません」(前出・長嶋家の知人)
※女性セブン2018年8月23・30日号