芸能

とんねるずと『めちゃイケ』から視聴者が離れた理由

長寿バラエティの後継番組も苦戦(フジテレビ)

 長寿番組の後枠は鬼門なのか──。21年半にわたってフジテレビの土曜夜8時台を守ってきた『めちゃ×2イケてるッ!』が今年3月限りで終了。その後番組として、5月から『世界!極タウンに住んでみる』がスタートしたものの、9月15日限りで早々と幕を閉じた。

 同じフジテレビの長寿番組の後枠としては、木曜夜9時の『とんねるずのみなさんのおかげでした』の後を引き継いだ『直撃!シンソウ坂上』も視聴率5%台の週が目立っている。

 フジテレビを長年背負ってきた木曜夜9時の『みなさん』は前身から含めて29年半、土曜夜8時の『めちゃイケ』は21年半もの間、放送されたテレビ史に残るバラエティ番組だった。

 その両番組はなぜ、終焉を迎えたのか。お笑い評論家で、『とんねるずと『めちゃイケ』の終わり 〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)を上梓したラリー遠田氏が語る。

「テレビには、視聴者と制作者の“お約束ごと”がある。1988年に番組が始まった頃、とんねるずは“偉そうに振る舞うキャラクター”と認識されていた。視聴者は彼らが高卒からのし上がってきた背景を知っているから、石橋貴明さんの横暴に見せる振る舞いを楽しめた。しかし、今の20代にとってみれば、物心ついた時にとんねるずは既に大御所。出自を知らないため、企画で後輩芸人に時計を買わせる姿を受け入れられなかったのではないでしょうか」

『めちゃイケ』に関しても、送り手と受け手の間にあった幸せな関係が崩れたと見ている。

「“めちゃイケファミリー”という言葉があるように、家族的な番組と認識されていた。そのような系統の番組は上り調子の時は視聴率も伸びていくのですが、勢いがなくなると再び視聴者を戻すことが難しくなる。番組の文脈を知らない若い世代からすると、出演者同士が『めちゃイケはこうあるべきだ!』と真剣に言い合っている姿を理解しづらかったのでは」

関連記事

トピックス

“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
『あんぱん』“豪ちゃん”役の細田佳央太(写真提供/NHK)
『あんぱん』“豪ちゃん”役・細田佳央太が明かす河合優実への絶対的な信頼 「蘭子さんには前を向いて自分の幸せを第一にしてほしい。豪もきっとそう思ったはず」
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン