山下:コミュニケーションツールが発達して、現代人は根源的なものを失ってしまった。その大切さは人間を象った《愛》という彫刻を見ればわかります。
兼田:触れてはいないけれど人が向き合い、寄り添っている。
黒口:便利な世の中だけど、スマホで調べて“ふぅん”と思うことと、実際に作品を観て感じることはまったく違う。岡本太郎の思想や芸術に触れて、体験する喜びを実感しました。
●山下裕二(やました・ゆうじ):1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻・小学館刊)の監修を務める。笑いを交えた親しみやすい語り口と鋭い視点で日本美術を応援する。
●黒口那津(くろぐち・なつ):ミスミスター駒澤コンテスト2017グランプリ。1996年生まれ。駒澤大学法学部4年生。ミスオブミス2018グランプリ。『Ray』(主婦の友社)専属読者モデル。特技はウクレレ。
●兼田日向子(かねた・ひなこ):ミスキャンパス2017横浜市立大学グランプリ。1998年生まれ。横浜市立大学国際総合科学部2年生。ミスオブミス2018準グランプリ。特技はアイスの早食い。
■「太陽の塔」展
【会場】あべのハルカス美術館
【住所】大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
【会期】11月4日まで
【開館時間】火~金/10~20時、月土日祝10~18時 ※入館は閉館30分前まで
【休館日】会期中なし【料金】一般1200円(15名以上の団体1000円)
太陽の塔の構想から当時の展示、再生事業までを網羅し、「ベラボーでありながら毅然として突っ立っている。そういうものでありたい」と語った芸術家・岡本太郎の魂や感性に迫る。
撮影■太田真三、取材/文■渡部美也
※週刊ポスト2018年10月26日号